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ニューロトロフィン前駆体とその抗神経栄養作用

Of Proneurotrophins and Their Antineurotrophic Effects

Perspectives

Sci. Signal., 12 February 2013
Vol. 6, Issue 262, p. pe6
[DOI: 10.1126/scisignal.2003824]

Lucy Kotlyanskaya1,2, Kristina A. McLinden1, and Edward Giniger1*

1 National Institute of Neurological Disorders and Stroke, National Institutes of Health, Bethesda, MD 20854, USA.
2 Neurobiology Curriculum, University of North Carolina, Chapel Hill, NC 27599, USA.

* Corresponding author. E-mail: ginigere@ninds.nih.gov

要約:ニューロトロフィンは、神経発達の期間を通して不可欠な過程を実行する。通常は「低親和性」p75NTR汎ニューロトロフィン共受容体と会合するTrk受容体タンパク質を介してシグナルを発信する。ニューロトロフィンは前駆体タンパク質として合成され、プロドメインがタンパク質分解によって除去されることで、機能性をもつと推定される成熟型のニューロトロフィンになる。しかし、最近の知見から、ニューロトロフィン前駆体自体の積極的な役割が明らかにされている。Trk不在下で前駆体タンパク質が高い親和力でp75NTR汎ニューロトロフィン受容体と結合し、成熟増殖因子の作用と活発に対立する個別のシグナル伝達カスケードセットを開始させる。これらの実験から、ニューロトロフィン前駆体と成熟ニューロトロフィンとのバランスが、下流シグナル伝達を調整するうえで重要な役割を果たしていることが示唆される。このような見方は、ニューロトロフィン分野を著しく変化させ、考え方の幅を広げ、前駆体タンパク質の潜在的な活性についてより詳しく調べる価値があることを指摘するものである。

L. Kotlyanskaya, K. A. McLinden, E. Giniger, Of Proneurotrophins and Their Antineurotrophic Effects. Sci. Signal. 6, pe6 (2013).

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