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Rasに関する相反するフィードバックが受容体型チロシンキナーゼシグナル伝達を調整する

Opposing Feedbacks on Ras Tune Receptor Tyrosine Kinase Signaling

Perspectives

Sci. Signal., 5 November 2013
Vol. 6, Issue 300, p. pe35
[DOI: 10.1126/scisignal.2004808]

Michael Perry1 and Claude Desplan1,2*

1 Center for Developmental Genetics, New York University (NYU), New York, NY 10003, USA.
2 Center for Genomics and Systems Biology, NYU Abu Dhabi, Abu Dhabi, UAE.

* Corresponding author. E-mail: cd38@nyu.edu

要約:発生過程のシグナル伝達は、オンとオフの状態だけとは限らず、シグナル伝達ごとに異なる強度や持続時間によって個別のアウトカムが引き起こされることもよくある。これは、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)シグナル伝達が関わる多くの状況にも当てはまり、その際負のフィードバックがしばしば関与している。そのような負のフィードバックは、シグナル伝達の出力を低下させたり、時間をかけてオフ状態に切り替えたりすることさえあるかもしれないが、継続されるシグナル伝達は、適正な細胞運命特定のために維持されていることも多い。今週号で、Sieglitzらは、Rasによって媒介されるRTKシグナル伝達の正の調節因子を同定し、Rauと名づけている。Rauは、発生中のショウジョウバエ(Drosophila)の複眼原基において光受容細胞と軸索を包むグリア細胞の分化に必要となる特定のシグナル伝達強度に到達するために必要である。負の調節因子SproutyとRauの両方が、グアノシントリホスファターゼRasを介するシグナル伝達に影響する。具体的には、Rauは、Sproutyの負のフィードバックループを相殺するために重要となる正のフィードバックループを形成している。

M. Perry, C. Desplan, Opposing Feedbacks on Ras Tune Receptor Tyrosine Kinase Signaling. Sci. Signal. 6, pe35 (2013).

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