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ケモカインCXCL12はT細胞で共刺激シグナルを産生し、アダプタータンパク質SLP-76のリン酸化とクラスター形成を亢進する

The Chemokine CXCL12 Generates Costimulatory Signals in T Cells to Enhance Phosphorylation and Clustering of the Adaptor Protein SLP-76

Research Article

Sci. Signal., 30 July 2013
Vol. 6, Issue 286, p. ra65
[DOI: 10.1126/scisignal.2004018]

Xin Smith1, Helga Schneider1,2, Karsten Köhler1, Hebin Liu2, Yuning Lu1,2, and Christopher E. Rudd1,2*

1 Cambridge Institute for Medical Research, Hills Road, Cambridge CB2 OXY, UK.
2 Cell Signalling Section, Division of Immunology, Department of Pathology, University of Cambridge, Tennis Court Road, Cambridge CB2 1QP, UK.

* Corresponding author. E-mail: cer51@cam.ac.uk

要約CXCケモカインCXCL12は、T細胞の化学誘引を媒介し、T細胞受容体(TCR)を通して、T細胞の刺激を亢進する。アダプターSLP-76[76 kDのSrcホモロジー2(SH2)ドメイン含有白血球タンパク質]は、TCR下流のシグナル伝達を媒介する2つの鍵となるチロシン残基Tyr113およびTyr128を有する。われわれは、SLP-76のリン酸化およびTCR依存性のSLP-76マイクロクラスター形成に対するCXCL12の影響を検討した。CXCL12単独では、SLP-76クラスター形成は誘導されなかったが、TCR複合体の構成要素であるCD3に対する活性化抗体によるTCR刺激に応答して形成されたSLP-76マイクロクラスターの数、安定性、およびリン酸化が亢進された。抗CD3で刺激した細胞にCXCL12を加えると、Fアクチンの重合がもたらされ、抗体で覆われたカバーガラスとの境界の細胞周囲でSLP-76マイクロクラスターが安定化し、SLP-76クラスターとSLP-76をリン酸化するTCR会合キナーゼであるZAP-70を含有するクラスターの相互作用が増加したのに加えて、TCR依存性の遺伝子発現が増加した。CXCL12と抗CD3の共刺激により、Tyr113およびTyr128においてSLP-76リン酸化の程度が増加したが、他のTCR近位の構成要素のリン酸化の程度は増加せず、これらの残基のどちらか一方の変異により、SLP-76マイクロクラスター形成、Fアクチン重合、およびTCR依存性の遺伝子発現に対するCXCL12に依存する影響が損なわれた。SLP-76マイクロクラスター形成に対するCXCL12の影響は、受容体CXCR4のGファミリーGタンパク質(ヘテロ三量体グアニンヌクレオチド結合タンパク質)への共役に依存した。このように、われわれは、CXCL12と抗原がSLP-76マイクロクラスター形成に集まり、T細胞応答を亢進する共刺激機構を同定した。

X. Smith, H. Schneider, K. Köhler, H. Liu, Y. Lu, C. E. Rudd, The Chemokine CXCL12 Generates Costimulatory Signals in T Cells to Enhance Phosphorylation and Clustering of the Adaptor Protein SLP-76. Sci. Signal. 6, ra65 (2013).

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