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26SプロテアソームアダプターであるEcm29の枯渇はToll様受容体3シグナル伝達を増加させる

Depletion of the 26S Proteasome Adaptor Ecm29 Increases Toll-Like Receptor 3 Signaling

Research Article

Sci. Signal., 1 October 2013
Vol. 6, Issue 295, p. ra86
[DOI: 10.1126/scisignal.2004301]

Carlos Gorbea1*†, Martin Rechsteiner2, Jesús G. Vallejo3, and Neil E. Bowles1†

1 Division of Cardiology, Department of Pediatrics, University of Utah School of Medicine, Salt Lake City, UT 84112, USA.
2 Department of Biochemistry, University of Utah School of Medicine, Salt Lake City, UT 84112, USA.
3 Department of Pediatrics, Section of Infectious Diseases, Baylor College of Medicine and Texas Children's Hospital, 1102 Bates Street, FC 430.09, Houston, TX 77030, USA.

* Present address: Department of Biochemistry, University of Utah School of Medicine, Salt Lake City, UT 84112, USA.

† Corresponding author. E-mail: neil.bowles@hsc.utah.edu (N.E.B.); gorbea@biochem.utah.edu (C.G.)

要旨

Toll様受容体3(TLR3)は、ウイルスの二重鎖RNAを認識し、自然免疫応答を刺激する。われわれは、細胞外変異体29(Ecm29)という26Sプロテアソームの一部(Ecmプロテアソーム)に結合するアダプタータンパク質の枯渇が、ヒト胎児性腎臓-293細胞およびHeLa細胞においてTLR3の存在量を増加させることを見いだした。Ecm29の欠失はまた、オートファジーを媒介する2つのタンパク質、LC3βおよびp62の存在量を増加させた。Ecm29の欠損は、TLR3シグナル伝達を増強し、それは、アダプタータンパク質とE3ユビキチンリガーゼ腫瘍壊死因子受容体関連因子3の存在量の増加、TLR3の下流エフェクターキナーゼのリン酸化および活性化の増加、転写因子インターフェロン調節因子3の核内局在の増加、核近傍のリサイクルエンドソームにおけるシグナル伝達分子の蓄積などによって特徴付けられる。われわれは、Ecmプロテアソームが、オートファジーを媒介し、TLR3を輸送し、TLR3依存性シグナル伝達を減衰させるというこれまでに明らかでなかった役割を果たすと結論づけた。

C. Gorbea, M. Rechsteiner, J. G. Vallejo, N. E. Bowles, Depletion of the 26S Proteasome Adaptor Ecm29 Increases Toll-Like Receptor 3 Signaling. Sci. Signal. 6, ra86 (2013).

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