• ホーム
  • STIM2は小胞体–細胞膜接合部へのSTIM1の動員を促進することにより受容体刺激性Ca2+シグナル伝達を増強する

STIM2は小胞体–細胞膜接合部へのSTIM1の動員を促進することにより受容体刺激性Ca2+シグナル伝達を増強する

STIM2 enhances receptor-stimulated Ca2+ signaling by promoting recruitment of STIM1 to the endoplasmic reticulum–plasma membrane junctions

Research Article

Sci. Signal., 13 January 2015
Vol. 8, Issue 359, p. ra3
DOI: 10.1126/scisignal.2005748

Hwei Ling Ong1, Lorena Brito de Souza1, Changyu Zheng2, Kwong Tai Cheng3, Xibao Liu1, Corinne M. Goldsmith2, Stefan Feske4, and Indu S. Ambudkar1,*

1Secretory Physiology Section, Molecular Physiology and Therapeutics Branch, National Institute of Dental and Craniofacial Research (NIDCR), National Institutes of Health (NIH), Bethesda, MD 20892, USA.
2 Translational Research Core, Molecular Physiology and Therapeutics Branch, NIDCR, NIH, Bethesda, MD 20892, USA.
3 Department of Pharmacology, College of Medicine, University of Illinois at Chicago, Chicago, IL 60612, USA.
4 Department of Pathology, New York University Langone Medical Center, New York, NY 10016, USA.

* Corresponding author. E-mail: indu.ambudkar@nih.gov

要約 受容体誘発性Ca2+シグナル伝達の中心的な構成要素は、ストア作動性Ca2+流入(SOCE)であり、それは小胞体(ER)細胞膜(PM)(ER-PM)接合部においてERのCa2+の枯渇に応答したSTIM1-Orai1チャネルの集合によって活性化される。われわれは、STIM2が、低刺激強度でER-PM接合部におけるSTIM1のクラスター化を促進することにより、SOCEの作動薬による活性化を増強することを報告する。マウスの唾液腺におけるSTIM2の標的欠失は、in vivoで液分泌を減少させ、低濃度のムスカリン性受容体作動薬で刺激された散在唾液腺房細胞におけるSOCEの活性化を低減させた。ヒト胎児由来腎臓(HEK)293細胞におけるSTIM2のノックダウンは、作動薬誘導性のCa2+シグナル伝達およびNFAT(活性化T細胞の核内因子)の核移行を減少させた。カルボキシル末端の5アミノ酸残基を欠くSTIM2は、低濃度の作動薬でSTIM1のスポット形成を促進しなかったのに対し、多塩基性領域を欠くSTIM1変異体STIM1ΔKとSTIM2の共発現は、両方のタンパク質の共クラスター化を導いた。合わせると、われわれの発見は、ERのCa2+ストアが適度に枯渇した場合、STIM2は、低刺激強度でSTIM1をER-PM接合部に動員し、それにより作動薬に対するCa2+シグナル伝達の感度を高めることを示唆している。

H. L. Ong, L. B. de Souza, C. Zheng, K. T. Cheng, X. Liu, C. M. Goldsmith, S. Feske, and I. S. Ambudkar, STIM2 enhances receptor-stimulated Ca2+ signaling by promoting recruitment of STIM1 to the endoplasmic reticulum-plasma membrane junctions. Sci. Signal. 8, ra3 (2015).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2015年1月13日号

Editor's Choice

がん
高繊維食ががんを予防する理由

Research Article

STIM2は小胞体–細胞膜接合部へのSTIM1の動員を促進することにより受容体刺激性Ca2+シグナル伝達を増強する

近接ライゲーションアッセイを用いたEGFRシグナル伝達会合タンパク質複合体によるヒトがんのアノテーション

MAPKフィードバックは酵母における調節可能なストレス適応のスイッチとタイマーをコードする

最新のResearch Article記事

2024年4月9日号

前立腺がんにおいて脂質合成を阻害するとDNA損傷が誘導され、PARP阻害がもたらす細胞死が増加する

A型インフルエンザウイルス感染中にMiz1がI型インターフェロンの産生を抑制してウイルス除去を制限する

2024年4月2日号

フェリチンの重サブユニットは肝星細胞でICAM-1を介してNLRP3インフラマソームを刺激し、肝臓の炎症を促進する

2024年3月26日号

ミクログリア内のグルコシルセラミドの蓄積がマウスにおいてSTING依存性の神経炎症と神経変性を引き起こす

2024年3月19日号

運動によって誘導されるBDNFは運動後回復期に骨格筋脂質代謝のPPARδ依存性リプログラミングを促進する