• ホーム
  • インターロイキン-10産生CD5+ B細胞は免疫グロブリンEによるアレルギー反応時にマスト細胞を阻害する

インターロイキン-10産生CD5+ B細胞は免疫グロブリンEによるアレルギー反応時にマスト細胞を阻害する

Interleukin-10–producing CD5+ B cells inhibit mast cells during immunoglobulin E–mediated allergic responses

Research Article

Sci. Signal., 17 March 2015
Vol. 8, Issue 368, p. ra28
DOI: 10.1126/scisignal.2005861

Hyuk Soon Kim1,*, A-Ram Kim1,*, Do Kyun Kim1, Hyun Woo Kim1, Young Hwan Park1, Geun Hyo Jang1, Bokyung Kim1, Yeong Min Park1, Jueng Soo You1, Hyung Sik Kim2, Michael A. Beaven3, Young Mi Kim4, and Wahn Soo Choi1,†

1 School of Medicine, Konkuk University, Chungju 380-701, Korea.
2 College of Pharmacy, Sungkyunkwan University, Suwon 440-746, Korea.
3 Laboratory of Molecular Immunology, National Heart, Lung, and Blood Institute, National Institutes of Health, Bethesda, MD 20892, USA.
4 College of Pharmacy, Duksung Women's University, Seoul 132-714, Korea.

† Corresponding author. E-mail: wahnchoi@kku.ac.kr

* These authors contributed equally to this work.

要約 一部のB細胞は、サイトカインであるインターロイキン-10(IL-10)の産生を介して種々の免疫応答を阻害する。われわれは、IL-10産生CD5+ B細胞がIL-10依存的に、in vitroで免疫グロブリンE(IgE)および抗原によるマスト細胞の活性化ならびにマウスにおけるアレルギー反応を抑制することを見出した。さらに、in vitroおよびin vivoでのマスト細胞に及ぼすこれらのB細胞の抑制効果は、CD5+ B細胞の共刺激受容体CD40とマスト細胞のCD40リガンドを介した直接の細胞間接触に依存していた。この接触は、CD5+ B細胞によるIL-10の産生を増強した。Janus活性化キナーゼ-シグナル伝達性転写因子3経路の活性化を介して、IL-10は、マスト細胞におけるキナーゼFynおよびFgrの存在量を減少させ、下流のキナーゼSykの活性化を阻害した。まとめると、これらの知見は、IL-10産生CD5+ B細胞の重要な機能は、マスト細胞およびIgEによるアレルギー反応を阻害することであることを示唆している。

H. S. Kim, A.-R. Kim, D. K. Kim, H. W. Kim, Y. H. Park, G. H. Jang, B. Kim, Y. M. Park, J. S. You, H. S. Kim, M. A. Beaven, Y. M. Kim, and W. S. Choi, Interleukin-10-producing CD5+ B cells inhibit mast cells during immunoglobulin E-mediated allergic responses. Sci. Signal. 8, ra28 (2015).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2015年3月17日号

Editors' Choice

生理学
先天性の肥満抵抗能

Editorial Guides

特集:がんにおける非コードRNA

Research Article

インターロイキン-10産生CD5+ B細胞は免疫グロブリンEによるアレルギー反応時にマスト細胞を阻害する

EGFは細胞遊走抑制因子を標的とするマイクロRNAを誘導する:乳がんにおいてmiR-15bはMTSS1を標的とする

Reviews

哺乳類マイクロRNAは、コードゲノムの外で、構造的および機能的複雑性に寄与する

最新のResearch Article記事

2025年03月11日号

骨髄のサーチュイン6欠損はノルエピネフリンの分解を誘導することによって発熱性組織機能を制限してマウスの肥満を引き起こす

2025年03月11日号

NEMOはキナーゼIKKαおよびATMのDNA損傷部位への誘導に不可欠である

2025年03月04日号

アセチルトランスフェラーゼGCN5はミクログリア細胞でNF-κBサブユニットp65をアセチル化して活性化することによりマウスの神経炎症に寄与する

2025年02月25日号

グルタミン酸作動性のアルゴノート2がマウスにおいて神経血管ユニットの形成を促進する

2025年02月18日号

バソプレシン2型受容体が媒介する持続的Gαsシグナル伝達はリガンド依存性だがエンドサイトーシスとβ-アレスチンには依存しない