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4E-BP–eIF4E軸はリンパ球においてラパマイシン感受性の成長と増殖を促進する

The 4E-BP–eIF4E axis promotes rapamycin-sensitive growth and proliferation in lymphocytes

Research Article

Sci. Signal. 31 May 2016:
Vol. 9, Issue 430, pp. ra57
DOI: 10.1126/scisignal.aad8463

Lomon So1, Jongdae Lee1,2, Miguel Palafox1, Sharmila Mallya1, Chaz G. Woxland1, Meztli Arguello3, Morgan L. Truitt4, Nahum Sonenberg3, Davide Ruggero4, and David A. Fruman1,*

1 Department of Molecular Biology and Biochemistry, and Institute for Immunology, University of California, Irvine, Irvine, CA 92697, USA.
2 Department of Medicine, University of California, San Diego, San Diego, CA 92103, USA.
3 Department of Biochemistry and Goodman Cancer Research Centre, McGill University, Montreal, Quebec H3A 1A3, Canada.
4 School of Medicine and Department of Urology, Helen Diller Family Comprehensive Cancer Center, University of California, San Francisco, San Francisco, CA 94158, USA.

* Corresponding author. Email: dfruman@uci.edu

要約

ラパマイシンは長年、臨床的に免疫抑制薬として使用されている。しかし、リンパ球に対する選択的作用の分子基礎は依然として不明である。われわれは、哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)の2つの古典的なエフェクターであるリボソームS6キナーゼ(S6K)と真核生物翻訳開始因子4E(eIF4E)結合タンパク質(4E-BP)の役割を調べた。S6Kが細胞の成長(細胞サイズの増大)を調節し、4E-BPが細胞の増殖(細胞数の増加)を調節し、これらの過程の統合にmTORC1シグナル伝達が寄与していると考えられている。しかし、われわれは、4E-BP-eIF4Eシグナル伝達軸がリンパ球の成長と増殖の両方を調整し、その過程にS6Kが不要であることを見出した。さらに、ラパマイシンはリンパ球においてeIF4Eの機能を選択的に妨害した。これは、これらの細胞において4E-BP2の量が4E-BP1の量に対して相対的に増加したことと、4E-BP2のほうがラパマイシンに対する感受性がより高いことが原因であった。まとめると、われわれの知見は、リンパ球において4E-BP-eIF4E軸がラパマイシンに対して特有の感受性の高さを示すことと、4E-BP-eIF4E軸が成長と増殖を協調させることによってリンパ細胞のクローン増殖を促進することを示している。

Citation : L. So, J. Lee, M. Palafox, S. Mallya, C. G. Woxland, M. Arguello, M. L. Truitt, N. Sonenberg, D. Ruggero, D. A. Fruman, The 4E-BP-eIF4E axis promotes rapamycin-sensitive growth and proliferation in lymphocytes. Sci. Signal. 9, ra57 (2016).

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