• ホーム
  • 寛容原性ナノ粒子はSOCS2を介したT細胞による自己免疫を抑制する

寛容原性ナノ粒子はSOCS2を介したT細胞による自己免疫を抑制する

Tolerogenic nanoparticles inhibit T cell–mediated autoimmunity through SOCS2

Research Article

Sci. Signal. 21 Jun 2016:
Vol. 9, Issue 433, pp. ra61
DOI: 10.1126/scisignal.aad0612

Ada Yeste1, Maisa C. Takenaka1, Ivan D. Mascanfroni1, Meghan Nadeau1, Jessica E. Kenison1, Bonny Patel1, Ann-Marcia Tukpah1, Jenny Aurielle B. Babon2, Megan DeNicola2, Sally C. Kent2, David Pozo3,4, and Francisco J. Quintana1,5,*

1 Ann Romney Center for Neurologic Diseases, Brigham and Women's Hospital, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
2 Department of Medicine, Diabetes Division, Diabetes Center of Excellence, University of Massachusetts Medical School, Worcester, MA 01605, USA.
3 CABIMER-Andalusian Center for Molecular Biology and Regenerative Medicine (Consejo Superior de Investigaciones Científicas-University of Seville-Universidad Pablo de Olavide), Seville 41092, Spain.
4 Department of Medical Biochemistry, Molecular Biology and Immunology, University of Seville Medical School, Seville 41009, Spain.
5 Broad Institute of Massachusetts Institute of Technology and Harvard University, Cambridge, MA 02142, USA.

* Corresponding author. Email: fquintana@rics.bwh.harvard.edu

要約

1型糖尿病(T1D)は、膵臓におけるインスリン産生β細胞の破壊により特徴付けられるT細胞依存性の自己免疫疾患である。調節性T(Treg)細胞の分化を促進するex vivo分化FoxP3+ Treg細胞あるいは寛容原性樹状細胞(DC)の患者への投与は、T1Dの潜在的な治療法と考えられている。しかしながら、細胞ベースの治療が容易に臨床診療にトランスレーションされることはない。われわれは、DCにおいて寛容原性表現型を誘導し、in vivoでTreg細胞生成を促進する、寛容原性分子、アリール炭化水素受容体(AhR)リガンド2-(1′H-インドール-3'-カルボニル)-チアゾール-4-カルボン酸メチルエステル(ITE)およびβ細胞抗原プロインスリンの両方を送達するナノ粒子(NP)(NPITE+Ins)を開発した。8週齢の非肥満糖尿病マウスへのNPITE+Insの投与は、自己免疫性糖尿病を抑制した。NPITE+Insは、炎症性エフェクターT細胞の活性化能の低下を特徴とし、FoxP3+ Treg細胞の分化増加と一致したDCにおける寛容原性表現型を誘導した。NPによるDCの寛容原性表現型の誘導は、Socs2のAhR依存的誘導によって媒介され、核内因子κBの活性化および炎症性サイトカイン産生(寛容原性DCの特性)の阻害を導いた。合わせると、これらのデータは、NPがT1Dや潜在的には他の自己免疫疾患における寛容性再確立のための潜在的なツールを構成することを示唆している。

Citation: A. Yeste, M. C. Takenaka, I. D. Mascanfroni, M. Nadeau, J. E. Kenison, B. Patel, A.-M. Tukpah, J. A. B. Babon, M. DeNicola, S. C. Kent, D. Pozo, F. J. Quintana, Tolerogenic nanoparticles inhibit T cell-mediated autoimmunity through SOCS2. Sci. Signal. 9, ra61 (2016).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2016年6月21日号

Editors' Choice

T細胞の生物学を解明する

Research Article

寛容原性ナノ粒子はSOCS2を介したT細胞による自己免疫を抑制する

ケラチノサイトのMETシグナル伝達はEGFRを活性化させ扁平上皮発がんを開始させる

アダプタータンパク質インスリン受容体基質2はマクロファージの選択的活性化とアレルギー性肺炎症を抑制する

最新のResearch Article記事

2026年06月02日号

Wnt阻害因子Tiki2は関節軟骨の恒常性を維持し変形性関節症から保護する

2026年05月26日号

迷走神経の活性化は肥満雄マウスにおいて神経型一酸化窒素合成酵素を介してインスリン分泌を阻害する

2026年05月26日号

シュワン細胞からのMAPK依存性GDNF放出が、神経線維腫症1型における腫瘍非依存性疼痛を媒介している

2026年05月19日号

cGASのTyr242リン酸化およびMYL6との相互作用によって誘導される凝集が肺における血管の自然免疫を媒介する

2026年05月19日号

発がん性受容体チロシンキナーゼシグナル伝達はゴルジタンパク質GOLPH3およびそのMYO18Aとの相互作用によって促進される