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キナーゼS6K1のp85アイソフォームは分泌型腫瘍性タンパク質として働き細胞遊走と腫瘍増殖を促進する

The p85 isoform of the kinase S6K1 functions as a secreted oncoprotein to facilitate cell migration and tumor growth

Research Article

Sci. Signal. 27 Mar 2018:
Vol. 11, Issue 523, eaao1052
DOI: 10.1126/scisignal.aao1052

Jianjun Zhang1,2,*, Jianping Guo2,*, Xing Qin1,*, Bin Wang2, Linli Zhang2, Yingnan Wang1, Wenjian Gan2, Pier Paolo Pandofi3, Wantao Chen1,†, and Wenyi Wei2,†

1 Department of Oral and Maxillofacial-Head and Neck Oncology, Shanghai Research Institute of Stomatology and Shanghai Key Laboratory of Stomatology, Ninth People's Hospital, Shanghai Jiao Tong University School of Medicine, Shanghai 200011, People's Republic of China.
2 Department of Pathology, Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA 02215, USA.
3 Department of Medicine, Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA 02215, USA.

† Corresponding author. Email: chenwantao196323@sjtu.edu.cn (W.C.); wwei2@bidmc.harvard.edu (W.W.)

* These authors contributed equally to this work.

要約

がん細胞は、周辺の間質細胞を教育するタンパク質を分泌することで、細胞の増殖、浸潤および遊走を促進するために周辺の微小環境をリモデリングすることができる。われわれは、S6K(リボソームタンパク質S6キナーゼ)の最長アイソフォームであるp85S6K1が、比較的短いアイソフォームであるp70S6K1またはp56S6K2とは異なり、そのHIV TAT様のN末端にある6つのアルギニンモチーフを通してがん細胞から分泌されたことを報告する。外因性に生成されたp85S6K1タンパク質を形質転換および非形質転換培養細胞に添加したとき、悪性挙動を促進するか、またはこれに寄与して、細胞の増殖と遊走の亢進に至った。マウスに注射されたp85S6K1タンパク質は、異種移植された乳がん細胞の増殖および肺転移を亢進した。このようにわれわれの所見から、p85S6K1が分泌型発がん性キナーゼとして働くこと、さらに、がん細胞が周辺細胞を形質転換することでその微小環境をリモデリングして腫瘍形成を誘導する機構が解明された。

Citation: J. Zhang, J. Guo, X. Qin, B. Wang, L. Zhang, Y. Wang, W. Gan, P. P. Pandofi, W. Chen, W. Wei, The p85 isoform of the kinase S6K1 functions as a secreted oncoprotein to facilitate cell migration and tumor growth. Sci. Signal. 11, eaao1052 (2018).

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