• ホーム
  • シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ホスファターゼRLPH2のチロシンリン酸化基質に対する選好性の構造基盤

シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ホスファターゼRLPH2のチロシンリン酸化基質に対する選好性の構造基盤

Structural basis for the preference of the Arabidopsis thaliana phosphatase RLPH2 for tyrosine-phosphorylated substrates

Research Article

Sci. Signal. 03 Apr 2018:
Vol. 11, Issue 524, eaan8804
DOI: 10.1126/scisignal.aan8804

Anne-Marie Labandera1, R. Glen Uhrig2, Keaton Colville1, Greg B. Moorhead1,*, and Kenneth K. S. Ng1,*

1 Department of Biological Sciences, University of Calgary, 2500 University Drive Northwest, Calgary, Alberta T2N 1N4, Canada.
2 Department of Biological Sciences, University of Alberta, Edmonton, Alberta T6G 2R3, Canada.

* Corresponding author. Email: moorhead@ucalgary.ca (G.B.M.); ngk@ucalgary.ca (K.K.S.N.)

要約

ホスホセリンおよびホスホスレオニン特異的リン酸化タンパク質ホスファターゼ(PPP)ファミリーに属するにもかかわらず、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の根粒菌(Rhizobiales)様ホスファターゼ2(RLPH2)は、リン酸化されたチロシン残基をもつ基質を強く好む。われわれは、タングステン酸ナトリウムの存在下または非存在下で結晶化したRLPH2の構造を解明した。これらの構造は、他のPPPファミリー酵素のものに非常に似た2つの二価金属イオンの結合部位を形成する中心ドメインの存在を明らかにした。2つの隣接ドメイン由来のユニークな構造要素は、ホスホチロシン残基の選択的脱リン酸化の機構を示唆する。リン酸模倣タングステン酸塩との共結晶化はまた、RLPH2クラスで高度に保存されている正に荷電した残基が、いかに活性部位に結合しているホスホチロシン残基の近くに位置するホスホスレオニン残基に特異的なさらなるポケットを形成するかを示唆する。部位特異的突然変異誘発は、この補助認識要素がpTxpYモチーフを含む二重リン酸化基質の動員を促進することを確証した。

Citation: A.-M. Labandera, R. G. Uhrig, K. Colville, G. B. Moorhead, K. K. S. Ng, Structural basis for the preference of the Arabidopsis thaliana phosphatase RLPH2 for tyrosine-phosphorylated substrates. Sci. Signal. 11, eaan8804 (2018).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2018年4月3日号

Editors' Choice

新たなつながり:サイトカインは共有することを学ぶ

Research Article

ノシセプチン受容体は軸索再生と脊髄損傷からの回復を阻害する

変異型および野生型p53はキナーゼJNKによってリン酸化されるとp73と複合体を形成する

シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ホスファターゼRLPH2のチロシンリン酸化基質に対する選好性の構造基盤

サイトカイン受容体とサイトカイン共通ガンマ鎖の親和性のヒエラルキーが経路のクロストークをもたらす

最新のResearch Article記事

2025年08月26日号

大腸菌(Escherichia coli)のストレス誘導性低分子タンパク質の解析により、YoaIが別個のシグナル伝達系間のクロストークを調節することが明らかに

2025年08月19日号

Hox-C12はβ2-アドレノセプターのcAMP/カルシウムフィードフォワードループとの共役を調整してトリプルネガティブ乳がんの浸潤を促進する

2025年08月19日号

アミリン受容体サブユニットの相互作用はアゴニストによって調節されシグナル伝達を決定する

2025年08月12日号

lncRNA EPIC1は、二本鎖RNAに誘導されるI型IFNシグナル伝達を抑制し、PD-1阻害に対するTNBC反応を促進するための治療標的となる

2025年08月05日号

腫瘍浸潤性の侵害受容ニューロンが免疫抑制を促進する