• ホーム
  • ノシセプチン受容体は軸索再生と脊髄損傷からの回復を阻害する

ノシセプチン受容体は軸索再生と脊髄損傷からの回復を阻害する

The nociceptin receptor inhibits axonal regeneration and recovery from spinal cord injury

Research Article

Sci. Signal. 03 Apr 2018:
Vol. 11, Issue 524, eaao4180
DOI: 10.1126/scisignal.aao4180

Yuichi Sekine, Chad S. Siegel, Tomoko Sekine-Konno, William B. J. Cafferty, and Stephen M. Strittmatter*

Cellular Neuroscience, Neurodegeneration and Repair Program, Interdepartmental Neuroscience Program, Departments of Neurology and Neuroscience, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06536, USA.

* Corresponding author. Email: stephen.strittmatter@yale.edu

要約

外傷性脊髄損傷後の軸索伸長は、内因性阻害因子によって制限され、これらの阻害因子を選択的に遮断すると、部分的な神経学的回復が促進される。部分的な修復表現型から、代償経路が改善を制限することが示唆される。Nogoなどの軸索再生に対するミエリン関連阻害因子の受容体をコードする、Ngr1を欠損したマウスの遺伝子発現プロファイルから、外傷によって、オピオイド関連ペプチドであるノシセプチンの受容体をコードするORL1のmRNA発現が増加することが明らかになった。内因性および過剰発現したORL1は未成熟NgR1タンパク質と免疫共沈降し、ORL1は、HEK293TおよびNeuro2A細胞と一次ニューロンにおいて、NgR1のO結合型グリコシル化と細胞表面発現を増強した。ORL1の過剰発現により、NgR1非依存的に、皮質ニューロンの軸索再生が阻害された。さらに、ROCK依存性機構を介して、再生がORL1アゴニストによって阻害され、ORL1アンタゴニストJ113397によって増強された。中胸部脊髄の背側半切除後にJ113397で処理したマウスでは、より大きく自発運動機能が回復し、腰椎の縫線核脊髄路の軸索発芽が認められた。これらの効果は、Ngr1欠失とORL1阻害の併用によってさらに増強された。したがってORL1は、NgR1の成熟を促進することによって直接的および間接的に神経修復を制限し、ORL1アンタゴニストは、野生型および Ngr1欠損マウスにおいて、外傷性CNS損傷からの回復を促進する。

Citation: Y. Sekine, C. S. Siegel, T. Sekine-Konno, W. B. J. Cafferty, S. M. Strittmatter, The nociceptin receptor inhibits axonal regeneration and recovery from spinal cord injury. Sci. Signal. 11, eaao4180 (2018).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2018年4月3日号

Editors' Choice

新たなつながり:サイトカインは共有することを学ぶ

Research Article

ノシセプチン受容体は軸索再生と脊髄損傷からの回復を阻害する

変異型および野生型p53はキナーゼJNKによってリン酸化されるとp73と複合体を形成する

シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ホスファターゼRLPH2のチロシンリン酸化基質に対する選好性の構造基盤

サイトカイン受容体とサイトカイン共通ガンマ鎖の親和性のヒエラルキーが経路のクロストークをもたらす

最新のResearch Article記事

2026年10月06日号

病原性CD4+ Tヘルパー細胞の代謝リプログラミングはマウスにおいて炎症性腸疾患を軽減する

2026年10月06日号

後根神経節のGα相互作用タンパク質RGS4はマウス疼痛モデルにおいて分子的および行動的適応不全を維持する

2026年09月29日号

S1Pはリン酸化を模倣してPDK1非依存性のaPKC活性化を媒介し、反対の下流作用を及ぼす

2026年09月22日号

DishevelledはGirdin-LとのPDZドメインを介した特異な結合様式により一次繊毛の解体を促進する

2026年09月22日号

PAGはアクチンに結合することでT細胞の免疫シナプス機能を支持している