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TRPV1は炎症中にオピオイドの鎮痛作用を高める

TRPV1 promotes opioid analgesia during inflammation

Research Article

Sci. Signal. 02 Apr 2019:
Vol. 12, Issue 575, eaav0711
DOI: 10.1126/scisignal.aav0711

Lilian Basso1, Reem Aboushousha1, Churmy Yong Fan2, Mircea Iftinca1, Helvira Melo1, Robyn Flynn1, Francina Agosti3, Morley D. Hollenberg1, Roger Thompson2, Emmanuel Bourinet3, Tuan Trang2, and Christophe Altier1,*

1 Department of Physiology and Pharmacology, Inflammation Research Network-Snyder Institute for Chronic Diseases and Alberta Children's Hospital Research Institute, Cumming School of Medicine, University of Calgary, Calgary, Alberta T2N4N1, Canada.
2 Hotchkiss Brain Institute, Cumming School of Medicine, Faculty of Veterinary Medicine, University of Calgary, Calgary, Alberta T2N4N1, Canada.
3 Institute for Functional Genomics, CNRS UMR5203, INSERM U1191, University of Montpellier, LABEX ICST, Montpellier, France.

* Corresponding author. Email: altier@ucalgary.ca

要約

疼痛と炎症は、損傷、感染、慢性疾患に対する反応と本質的に関連している。ヒトまたはマウスでは、急性炎症によってオピオイドの鎮痛作用が高められることから、一次求心性侵害受容器のオピオイド受容体シグナル伝達を刺激する炎症性トランスデューサを特定することへの関心が高まっている。本稿でわれわれは、TRPV(transient receptor potential vanilloid)1チャネルが活性化されると、足場タンパク質βアレスチン2の核への輸送を伴うマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路が刺激されることを明らかにした。βアレスチン2の核移行は、βアレスチン2のμオピオイド受容体(MOR)への動員を防ぎ、ひいてはその後のアゴニスト結合型MORの内部移行と受容体脱感作時に起こるMOR活性の抑制も防いだ。フロイント完全アジュバント(CFA)炎症性疼痛モデルを用いてマウスでの内因性オピオイド鎮静作用の調節におけるTRPV1の役割を検証したところ、野生型マウスでは、末梢性に制限された非選択的な競合性オピオイド受容体アゴニストであるナロキソンメチオジド(Nal-M)によってCFA誘導性過敏症からの回復が遅延したが、TRPV1欠損マウスではそのような遅延は認められないことが明らかになった。さらに、TRPV1に依存した過程であるオピオイド受容体脱感作のマウスモデルにおいて、炎症がモルヒネ誘導性の抗侵害受容作用を延長させることも示された。まとめると、われわれのデータは、TRPV1媒介性のシグナル伝達経路がβアレスチン2の核移行を促進し、MOR脱感作を最小化することによって内因性の疼痛解消機構として働くことを明らかにしている。これまで特徴付けられていなかったこの機構は、炎症性疼痛の末梢性オピオイド調節の基礎をなす可能性がある。そのため、TRPV1-βアレスチン2軸の調節不全は急性疼痛から慢性疼痛への移行に寄与している可能性もある。

Citation: L. Basso, R. Aboushousha, C. Y. Fan, M. Iftinca, H. Melo, R. Flynn, F. Agosti, M. D. Hollenberg, R. Thompson, E. Bourinet, T. Trang, C. Altier, TRPV1 promotes opioid analgesia during inflammation. Sci. Signal. 12, eaav0711 (2019).

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