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フロチリンを介したエンドサイトーシスおよびALIX-シンテニン-1を介したエキソサイトーシスが、ネクロトーシスによる損傷から細胞膜を保護している

Flotillin-mediated endocytosis and ALIX-syntenin-1-mediated exocytosis protect the cell membrane from damage caused by necroptosis

Research Article

Sci. Signal. 28 May 2019:
Vol. 12, Issue 583, eaaw3423
DOI: 10.1126/scisignal.aaw3423

Weiliang Fan1,2, Jia Guo1,2, Beichen Gao1,2, Wenbin Zhang1,2, Liucong Ling1,2, Tao Xu1,2, Chenjie Pan1,2, Lin Li1,2, She Chen1,2, Hua Wang3,4, Jing Zhang3,5, and Xiaodong Wang1,2,*

1 National Institute of Biological Sciences, Beijing, No. 7 Science Park Road, Zhongguancun Life Science Park, Beijing 102206, China.
2 Tsinghua Institute of Multidisciplinary Biomedical Research, Tsinghua University, Beijing 102206, China.
3 Department of Pathology, School of Basic Medical Sciences, Peking University Health Science Center, Beijing 100191, China.
4 Department of Pathology, Peking University Third Hospital, Beijing 100191, China.
5 Department of Pathology, University of Washington School of Medicine, Seattle, WA, USA.

* Corresponding author. Email: wangxiaodong@nibs.ac.cn

要約

ネクロトーシスは、アルツハイマー病をはじめとする種々のヒト疾患に関与している、制御された壊死の一形態である。ネクロトーシスのためには、偽キナーゼであるMLKLがRIPK3によりリン酸化された後に、サイトゾルから細胞膜に移行する必要がある。われわれはタンパク質架橋結合と次いでアフィニティ精製法を用いることで、脂質ラフト会合タンパク質であるフロチリン-1およびフロチリン-2、ならびにESCRT会合タンパク質であるALIXおよびシンテニン-1を、膜限局型MLKL免疫沈降物中に検出した。リン酸化MLKLは、フロチリンを介したエンドサイトーシスとその後のリソソーム分解、またはALIX-シンテニン-1を介したエキソサイトーシスにより除去された。したがって、ネクロトーシスする細胞は、細胞膜の破壊が生じえる前に、これらの独立した抑制機構を克服する必要がある。

Citation: W. Fan, J. Guo, B. Gao, W. Zhang, L. Ling, T. Xu, C. Pan, L. Li, S. Chen, H. Wang, J. Zhang, X. Wang, Flotillin-mediated endocytosis and ALIX-syntenin-1-mediated exocytosis protect the cell membrane from damage caused by necroptosis. Sci. Signal. 12, eaaw3423 (2019).

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