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CDK5はクラスリンアダプタータンパク質AP2µ2をリン酸化することによりTRPV1のクラスリン依存的内在化を阻害する
CDK5 inhibits the clathrin-dependent internalization of TRPV1 by phosphorylating the clathrin adaptor protein AP2µ2
Sci. Signal. 11 Jun 2019:
Vol. 12, Issue 585, eaaw2040
DOI: 10.1126/scisignal.aaw2040
Jiao Liu1,2,*, Junxia Du3,*, and Yun Wang2,4,†
1 Center of Medical and Health Analysis, Peking University Health Science Center, Beijing 100191, China.
2 Neuroscience Research Institute and Department of Neurobiology, School of Basic Medical Sciences, the Key Laboratory for Neuroscience of the Ministry of Education/National Health Commission and State Key Laboratory of Natural and Biomimetic Drugs, Peking University, Beijing 100191, China.
3 College of Biological Science and Engineering, Xingtai University, Xingtai 054001, Hebei Province, China.
4 PKU-IDG/McGovern Institute for Brain Research, Peking University, Beijing 100871, China.
† Corresponding author. Email: wangy66@bjmu.edu.cn
* These authors contributed equally to this work.
要約
非選択的リガンド依存性カチオンチャネルである一過性受容体電位バニロイド1(TRPV1)は、複数の有害刺激に応答し、また、その輸送と活性に影響を与える多くのキナーゼの標的である。TRPV1の内在化に関する研究は、カプサイシンまたは他のアゴニストにより誘発されるものに主に焦点が当てられてきた。ここでは、TRPV1の構成的内在化が、クラスリン、ダイナミン、およびアダプタータンパク質複合体2(AP2)に依存した様式で起こることを報告する。AP2のμ2サブユニット(AP2μ2)は、TRPV1と直接相互作用し、その構成的内在化に必要であった。サイクリン依存性キナーゼ5(CDK5)は、Ser45でAP2μ2をリン酸化し、それはTRPV1とAP2μ2の間の相互作用を減少させ、TRPV1の内在化の減少をもたらした。Cdk5によるリン酸化に関してAP2μ2と競合する、AP2μ2のCdk5リン酸化部位に対応する細胞透過性融合ペプチドの髄腔内送達は、ラットにおいて後根神経節ニューロンの表面上のTRPV1の存在量を増加させ、完全フロイントアジュバント(CFA)誘導性炎症性熱痛覚過敏を減少させた。これらの知見は、TRPV1の構成的内在化の機構およびそのCDK5による阻害を説明することに加えて、CDK5がTRPV1の内在化を減少させることにより炎症性熱痛覚過敏を促進することを示し、疼痛を治療する薬物標的の探索にこれまでに知られていない洞察を提供する。
Citation: J. Liu, J. Du, Y. Wang, CDK5 inhibits the clathrin-dependent internalization of TRPV1 by phosphorylating the clathrin adaptor protein AP2µ2. Sci. Signal. 12, eaaw2040 (2019).