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マイトファジーエフェクターFUNDC1はがん細胞においてミトコンドリアリプログラミングと細胞可塑性を制御する

The mitophagy effector FUNDC1 controls mitochondrial reprogramming and cellular plasticity in cancer cells

Research Article

Sci. Signal. 28 Jul 2020:
Vol. 13, Issue 642, eaaz8240
DOI: 10.1126/scisignal.aaz8240

Jie Li1,2,*, Ekta Agarwal1,2,*, Irene Bertolini1,2, Jae Ho Seo1,2, M. Cecilia Caino3, Jagadish C. Ghosh1,2, Andrew V. Kossenkov4, Qin Liu4, Hsin-Yao Tang4, Aaron R. Goldman4, Lucia R. Languino1,5, David W. Speicher1,4,6, and Dario C. Altieri1,2,†

  1. 1 Prostate Cancer Discovery and Development Program, The Wistar Institute, Philadelphia, PA 19104, USA.
  2. 2 Immunology, Microenvironment and Metastasis Program, Wistar Institute, Philadelphia, PA 19104, USA.
  3. 3 Department of Pharmacology, University of Colorado Anschutz Medical Campus, Aurora, CO 80045, USA.
  4. 4 Center for Systems and Computational Biology, The Wistar Institute, Philadelphia, PA 19104, USA.
  5. 5 Department of Cancer Biology, Sidney Kimmel Cancer Center, Thomas Jefferson University, Philadelphia, PA 19107, USA.
  6. 6 Molecular and Cellular Oncogenesis Program, The Wistar Institute, Philadelphia, PA 19104, USA.

† Corresponding author. Email: daltieri@wistar.org

* These authors contributed equally to this work.

要約

ミトコンドリアは、真核細胞におけるシグナル伝達ハブである。今回われわれは、パーキン非依存性マイトファジーのエフェクターであるミトコンドリアのFUN14ドメイン含有タンパク質-1(FUNDC1)が、酸化的生体エネルギー特性を維持し、ROS産生を緩衝し、細胞増殖を支持することによって、細胞可塑性にも関与することを示した。がん細胞においてこの経路を標的にすると腫瘍増殖が抑制されたが、ROSを介したミトコンドリア動態と表層細胞骨格へのミトコンドリア再配置に依存して、形質転換細胞の運動性と浸潤性が高くなった。網羅的メタボロミクスおよびプロテオミクスプロファイリングにより、AAA+プロテアーゼであるLonP1と、酸化的リン酸化のサブユニットである複合体V(ATP合成酵素)で構成される、ミトコンドリア内膜のFUNDC1インタラクトームが同定された。これまでに同定されていたマイトファジーにおける役割とは独立して、FUNDC1はLonP1タンパク質の恒常性をもたらし、この恒常性によって複合体Vの機能が維持され、ROS産生が低下した。したがって、FUNDC1-LonP1軸によるミトコンドリアリプログラミングは、がんにおいて増殖状態と浸潤状態を切り替えることによって、腫瘍細胞の可塑性を制御する。

Citation: J. Li, E. Agarwal, I. Bertolini, J. H. Seo, M. C. Caino, J. C. Ghosh, A. V. Kossenkov, Q. Liu, H.-Y. Tang, A. R. Goldman, L. R. Languino, D. W. Speicher, D. C. Altieri, The mitophagy effector FUNDC1 controls mitochondrial reprogramming and cellular plasticity in cancer cells. Sci. Signal. 13, eaaz8240 (2020).

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