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結合パートナーの酸素依存性変化と翻訳後修飾がHIF-1α/2αの存在量と活性を調節する

Oxygen-dependent changes in binding partners and post-translational modifications regulate the abundance and activity of HIF-1α/2α

Research Article

Science Signaling 20 Jul 2021:
Vol. 14, Issue 692, eabf6685
DOI: 10.1126/scisignal.abf6685

Leonard A. Daly1,2, Philip J. Brownridge2, Michael Batie3, Sonia Rocha3, Violaine Sée3,4*, Claire E. Eyers1,2*

  1. 1 Department of Biochemistry and System Biology, Institute of Systems, Molecular, and Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
  2. 2 Centre for Proteome Research, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
  3. 3 Department of Molecular Physiology and Cell Signaling, Institute of Systems, Molecular, and Integrative Biology, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.
  4. 4 Centre for Cell Imaging, University of Liverpool, Liverpool L69 7ZB, UK.

* Corresponding author. Email: ceyers@liverpool.ac.uk (C.E.E.); violaine@liverpool.ac.uk (V.S.)

要約

低酸素環境への細胞適応の一部は低酸素誘導因子(HIF)によって仲介される。他の転写因子と同様に、HIFの安定性と転写活性、そしてその結果としての低酸素応答は、翻訳後修飾(PTM)とタンパク質間相互作用の変化によって調節される。HIFのPTMを介した調節に関する現在の理解は、通常は低酸素模倣化合物で処理した断片発現細胞で確認されたin vitroのタンパク質断片を用いた研究に主に基づいている。今回われわれは、免疫沈降に基づく質量分析法を用いて、正常酸素(21%酸素)状態下と低酸素(1%酸素)状態下で全長HIF-1αおよびHIF-2αのPTMと結合パートナーの特性を明らかにした。低酸素により、とくにHIF-2αにおいて、HIFαタンパク質相互作用ネットワークの複雑さと構成が大幅に変化し、両アイソフォームの低酸素ネットワークはミトコンドリアタンパク質に濃縮されていた。さらに、いずれのHIFαアイソフォームも高度に共有結合で修飾されていた。両HIFαアイソフォームにおいて、複数のシステイン修飾と1つの異例のリン酸化システインを含む、13種類の異なる修飾から成る約40ヵ所のPTM部位が同定された。同定されたPTMの80%以上はこれまで知られておらず、約半数が酸素依存性を示した。さらに、HIF-1αではSer31の進化的に保存されたリン酸化が転写機能の調節因子として特徴付けられ、HIF-2αではThr406、Thr528およびSer581の機能的役割が示唆された。以上のデータは、低酸素応答の微調整における、これらの近縁のアイソフォームの異なる生理学的役割を描出するのに役立つであろう。

Citation: L. A. Daly, P. J. Brownridge, M. Batie, S. Rocha, V. Sée, C. E. Eyers, Oxygen-dependent changes in binding partners and post-translational modifications regulate the abundance and activity of HIF-1α/2α. Sci. Signal. 14, eabf6685 (2021).

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