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機械受容チャネルTRPV4は肺胞マクロファージのNF-κBシグナル伝達を制限することによって肺炎症を抑制する

The mechanosensitive channel TRPV4 inhibits pulmonary inflammation by limiting NF-κB signaling in alveolar macrophages

Research Article

SCIENCE SIGNALING
23 Dec 2025 Vol 18, Issue 918
DOI: 10.1126/scisignal.adt1539

Adam M. Boulton1, †, Megan E. Grund1, †, Yuxin Wang1, Erica M. Orsini2, Yan Liu1, Susamma Abraham1, Lisa M. Grove1, Ryan Musich1, Caitlin M. Snyder1, Haley Ricci1, Amber Cardani-Boulton3, Vidula Vachharajani1, 2, Mitchell A. Olman1, 2, Rachel G. Scheraga1, 2, *

  1. 1 Inflammation and Immunity, Cleveland Clinic Research, Cleveland Clinic Foundation, Cleveland, OH 44106, USA.
  2. 2 Integrated Hospital Care Institute, Department of Pulmonary and Critical Care, Cleveland Clinic Foundation, Cleveland, OH 44106, USA.
  3. 3 Neuroscience, Cleveland Clinic Research, Cleveland Clinic Foundation, Cleveland, OH 44106, USA.
  4. † These authors contributed equally to this work.
  5. * Corresponding author. Email: scherar@ccf.org

Editor's summary

細菌性肺感染症は、肺胞マクロファージのNF-κBシグナル伝達を刺激し、組織を傷つける炎症促進性サイトカインを産生させる。Boultonらは、マウスにおいて、細菌性肺炎の際に肺胞マクロファージの機械受容チャネルTRPV4が肺の炎症を抑制することを明らかにした。マクロファージにおいて、TRPV4は小胞体でNF-κBサブユニットp65と相互作用し、それによってp65の核移行と炎症促進性サイトカイン遺伝子の発現を抑制する。細菌性リポ多糖によって刺激されると、p65の一部がTRPV4から解離して核内に移行する。このように、マクロファージの機械受容チャネルは、p65の活性を制限することによって肺感染時の炎症性サイトカインの産生を抑制する。—Annalisa M. VanHook

要約

核因子κB(NF-κB)シグナル伝達経路は、多くの炎症性疾患の発症の際にマクロファージを活性化するうえできわめて重要な役割を担う。組織の機械的特性は、細胞の炎症を促進する主要な反応を調整するうえで重要である。本稿でわれわれは、機械受容膜カチオンチャネルTRPV4(transient receptor potential vanilloid 4)が細菌性肺炎においてマクロファージの炎症促進性反応を制限する仕組みを調べた。そしてTRPV4が、マウスにおいて緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)肺炎に応答して、またin vitroで多様なToll様受容体(TLR)アゴニスト(作動薬)に応答して、肺胞マクロファージの炎症促進性遺伝子発現を抑制することを明らかにした。TRPV4は、NF-κBサブユニットp65の活性を抑制することによってマクロファージの炎症促進性遺伝子発現を抑制した。細菌性リポ多糖でマクロファージを刺激すると、一部のTRPV4が小胞体から細胞膜へ移動し、解放されたp65は核内へ移行した。TRPV4は、NF-κB阻害因子IκBαのp65と結合するアンキリンリピートドメイン(ANKRD)と配列相同性をもつN末端細胞質内ANKRDを介して、p65と相互作用した。さまざまな細胞種におけるTRPV4とNF-κBの多様な役割を考慮すると、われわれがマクロファージにおける機械受容チャネルとp65の間のクロストークを同定したことは、がんやアテローム性動脈硬化などの多くのNF-κB依存性疾患への適用を示唆している。

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