- ホーム
- Bリンパ球におけるジアシルグリセロールキナーゼζはCD40を介した免疫シナプス形成、mTORC1シグナル伝達、および形質細胞運命を支持する
Bリンパ球におけるジアシルグリセロールキナーゼζはCD40を介した免疫シナプス形成、mTORC1シグナル伝達、および形質細胞運命を支持する
Diacylglycerol kinase ζ in B lymphocytes supports CD40-mediated immune synapse formation, mTORC1 signaling, and plasma cell fate

SCIENCE SIGNALING
23 Jun 2026 Vol 19, Issue 943
DOI: 10.1126/scisignal.adw1017
Ana Fernández-Barrecheguren1, 2, †, Adrián Fernández-Rego1, 2, †, Lucía Fuentes-Cantos1, 2, Tirso Pons3, Belén S. Estrada4, Marta Iborra-Pernichi4, María Velasco de la Esperanza4, Tahmineh Ebrahimi5, Ana Sagrega-Aparisi5, Sara Cogliati5, Nuria Martínez-Martín4, Rodrigo Jiménez-Saiz6, Yolanda R. Carrasco1, *
- 1 B Lymphocyte Dynamics, Department of Immunology and Oncology, Centro Nacional de Biotecnología (CNB)-CSIC, Madrid, Spain.
- 2 Molecular Biosciences Program, Faculty of Sciences, Universidad Autónoma de Madrid (UAM), Madrid, Spain.
- 3 Department of Immunology and Oncology, CNB-CSIC, Madrid, Spain.
- 4 Organ and Tissue Homeostasis Program, Centro de Biología Molecular Severo Ochoa (CBMSO), CSIC-UAM, Madrid, Spain.
- 5 CBMSO, CSIC-UAM, Institute for Molecular Biology-IUBM, UAM, Madrid, Spain.
- 6 Department of Immunology, Instituto de Investigación Sanitaria Hospital Universitario de La Princesa (IIS-Princesa), Madrid, Spain.
- † These authors contributed equally to this work.
- * Corresponding author. Email: ycarrasco@cnb.csic.es
Editor’s summary
濾胞性ヘルパーT細胞上のリガンドによるB細胞上の受容体CD40の刺激は、B細胞の活性化、抗体産生、および記憶細胞の形成を駆動する。Fernández-Barrechegurenらは、マウスB細胞において、キナーゼDGKζがキナーゼおよびアダプターの双方としてCD40シグナル伝達を媒介することを示した。CD40刺激を受けたB細胞においてDGKζが欠損すると、濾胞性ヘルパーT細胞とのシナプス様接触や、抗体産生に不可欠な代謝および転写の変化が阻害された。DGKζ欠損マウスでは記憶B細胞の形成低下が認められた。DGKζの阻害はT細胞の活性を高める戦略として検討されているが、これらの結果は、そのような戦略においてB細胞の免疫応答への影響も考慮すべきであることを示唆している。—John F. Foley
要約
強力なT細胞依存性免疫応答を惹起するには、抗原特異的B細胞がCD4+濾胞性ヘルパーT細胞との免疫シナプス形成を介して、膜貫通型受容体CD40の刺激を受ける必要がある。CD40は、哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体1(mTORC1)の活性化を刺激し、活性化B細胞における生体エネルギーおよび同化への要求の高まりに対応するためにミトコンドリアを再構築する。本研究においてわれわれは、マウスB細胞におけるCD40刺激の下流で、ジアシルグリセロールキナーゼζ(DGKζ)がmTORC1の活性化を支持することを見出した。DGKζは、CD40を介した免疫シナプスへのオルガネラの移動や、リソソームへのmTORC1の動員に必要であり、後者はmTORC1の活性化と機能に不可欠であることが示された。これらの過程には、DGKζによるホスファチジン酸の産生が極めて重要であった。DGKζ−/−B細胞では、タンパク質生合成、代謝産物輸送体の発現、および細胞周期の進行に障害が見られたほか、B細胞の運命を決定する転写ネットワークの制御不全も認められた。DGKζ−/− B細胞は、生体エネルギーおよび代謝上の要求を維持するために、ミトコンドリア機能を亢進させた。合わせると、こうしたDGKζ欠損の影響により、マウスにおける胚中心応答の低下や、長寿命形質細胞および記憶B細胞の産生減少が引き起こされた。このように、本研究のデータは、B細胞の免疫応答におけるCD40の機能にDGKζが不可欠な仲介因子であることを示している。
2026年6月23日号






