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細胞死関連タンパク質キナーゼとカルシウム/カルモジュリン調節因子の複合体の分子基盤

Molecular Basis of the Death-Associated Protein Kinase-Calcium/Calmodulin Regulator Complex

Research Article

Sci. Signal., 26 January 2010
Vol. 3, Issue 106, p. ra6
[DOI: 10.1126/scisignal.2000552]

I?aki de Diego*, Jochen Kuper*†, Neda Bakalova, Petri Kursula, and Matthias Wilmanns§

European Molecular Biology Laboratory-Hamburg, Notkestrasse 85, D-22603 Hamburg, Germany.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Rudolf Virchow Center for Biomedical Research, Versbacherstrasse 9, D-97078 W?rzburg, Germany.

‡ Present address: Center for Structural Systems Biology-Helmholtz Center for Infection Research, Deutsches Elektronen Synchrotron, Notkestrasse 85, D-22607 Hamburg, Germany.

§ To whom correspondence should be addressed. E-mail: wilmanns@embl-hamburg.de

要約:細胞死関連タンパク質キナーゼ(DAPK)はカルシウム結合型カルモジュリン(CaM)依存性タンパク質 キナーゼ(CaMKs)のモデルとなる。本稿では、DAPKの触媒ドメインと隣接する自己調節ドメインを含むコンストラクトを用いて、DAPK-CaM二 元複合体の結晶構造について報告する。DAPKがCaMと複合体を形成しているときには、DAPK自己調節ドメインは長い7回ターンへリックスを形成す る。このDAPK-CaMモジュールは、触媒ドメインの上部および下部の2つのドメイン間界面を介してDAPK触媒ドメインと相互作用した。CaMは DAPKと結合するとCaM-CaMKペプチド複合体とは異なる伸長したコンホメーションをとった。構造解析を補完する生化学解析によって、DAPKの CaM結合能はその触媒活性と相関することが示された。CaM結合に関する多くの特性はその他のCaMKでも保持されているので、われわれの知見は CaMK活性の調節に一般的に適用できるモデルになると考えられる。

I. de Diego, J. Kuper, N. Bakalova, P. Kursula, M. Wilmanns, Molecular Basis of the Death-Associated Protein Kinase-Calcium/Calmodulin Regulator Complex. Sci. Signal. 3, ra6 (2010).

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