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ウォルフラム症候群関連に関連した異なるタンパク質WFS1とCISD2のCa2+シグナル伝達モジュレーターとしての統合

Uniting the divergent Wolfram syndrome-linked proteins WFS1 and CISD2 as modulators of Ca2+ signaling

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SCIENCE SIGNALING
28 Sep 2021 Vol 14, Issue 702
DOI: 10.1126/scisignal.abc6165

Jens Loncke1, Tim Vervliet1, Jan B. Parys1, Allen Kaasik2, Geert Bultynck1,*

  1. 1 KU Leuven, Laboratory for Molecular and Cellular Signaling, Department of Cellular and Molecular Medicine, Leuven Kanker Instituut, Campus Gasthuisberg O/N-1 B-802, Herestraat 49, BE-3000 Leuven, Belgium.
  2. 2 University of Tartu, Institute of Biomedicine and Translational Medicine, Department of Pharmacology, Tartu, Estonia.

* Corresponding author. Email: geert.bultynck@kuleuven.be

要約

WFS1(Wolframin、WFS1をコード)およびCISD2(CDGSH鉄硫黄ドメイン2をコード)の変異は、若年性糖尿病から始まり神経機能障害に進行するまれな遺伝性疾患であるウォルフラム症候群(WS)を引き起こす。WFS1とCISD2は、異なる特性を持つ別個のタンパク質ファミリーに属している。WFS1とCISD2のこれらの違いにもかかわらず、これらのタンパク質の機能欠失型変異は、類似の疾患表現型をもたらし、それらが収束した役割を持つことを示唆する。WFS1とCISD2はどちらも、WSを含むいくつかの疾患に関係している主要な細胞内カルシウム(Ca2+)ストアである小胞体(ER)に局在する。ここでは、Ca2+シグナル伝達調整におけるWFS1とCISD2の役割を概説するだけでなく、知識のギャップも指摘する。WFS1およびCISD2は、Ca2+トランスポーターおよびCa2+チャネルと複合体を形成するため、細胞内のこれらの輸送システムの活性に影響を与えると考えられている。合わせると、ここで概説された研究は、WSの病因と重篤な疾病負荷に関する理解を深め、治療法の開発に貢献する可能性がある。

Citation: J. Loncke, T. Vervliet, J. B. Parys, A. Kaasik, G. Bultynck, Uniting the divergent Wolfram syndrome-linked proteins WFS1 and CISD2 as modulators of Ca2+ signaling. Sci. Signal. 14, eabc6165 (2021).

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