B細胞を繕う

Patching up B cells

Editor's Choice

SCIENCE SIGNALING
16 Nov 2021 Vol 14, Issue 709
DOI: 10.1126/scisignal.abn2358

ANNALISA M. VANHOOK

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA. E-mail: avanhook@aaas.org

F. Y. Maeda, J. J. H. van Haaren, D. B. Langley, D. Christ, N. W. Andrews, W. Song, Surface-associated antigen induces permeabilization of primary mouse B-cells and lysosome exocytosis facilitating antigen uptake and presentation to T-cells. eLife 10, e66984 (2021).
CROSSREF  PUBMED  GOOGLE SCHOLAR

リソソームを介した細胞膜修復はB細胞による抗原の内在化を促進する

要約

B細胞受容体(BCR)に結合する抗原は、B細胞の活性化に必要な下流のシグナル伝達を刺激し、その後のプロセシングとT細胞への提示のために抗原の内在化を引き起こす。B細胞は、非筋ミオシンII依存性の牽引力を生じ、リソソーム加水分解酵素を放出する。これにより、抗原提示細胞や病原体など、貪食するには大きすぎる基質からの抗原の抽出が容易になる。Maedaらは、ビーズまたは脂質二重層に繋留された抗原へのマウスB細胞の結合により、細胞膜が抗原結合部位の近くで透過性を示すようになることを見出した。膜透過化は、高親和性のBCR-抗原相互作用でのみ観察され、BCRの下流の細胞内シグナル伝達とミオシンモーター活性に依存していた。膜透過化は、リソソームの動員と細胞膜との融合を誘発し、リソソームのエキソサイトーシスを遮断すると、膜の再封鎖が損なわれ、他の細胞型の膜修復におけるリソソームの既知の役割と一致した。ミオシン活性を薬理学的に阻害することにより、膜透過化を妨げ、それによりリソソームのエキソサイトーシスも減らすことで、B細胞が内在化して提示する抗原の量が減少した。これらの発見は、B細胞において非筋ミオシンIIにより生じる牽引力が、表面から抗原を抽出するための引っ張り力としてだけでなく、抗原を遊離する酵素の放出につながるリソソーム依存性膜修復を誘発することによっても、抗原の内在化に寄与することを示唆している。

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