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ホスホイノシチド3-キナーゼγはAkt非依存的に心臓のGSK-3を阻害する

Phosphoinositide 3-Kinaseγ Inhibits Cardiac GSK-3 Independently of Akt

Research Article

Sci. Signal., 22 January 2013
Vol. 6, Issue 259, p. ra4
[DOI: 10.1126/scisignal.2003308]

Maradumane L. Mohan1, Babal K. Jha2, Manveen K. Gupta1, Neelakantan T. Vasudevan1, Elizabeth E. Martelli1, John David Mosinski1, and Sathyamangla V. Naga Prasad1*

1 Department of Molecular Cardiology, Lerner Research Institute, Cleveland Clinic Foundation, Cleveland, OH 44195, USA.
2 Department of Cancer Biology, Lerner Research Institute, Cleveland Clinic Foundation, Cleveland, OH 44195, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: prasads2@ccf.org

要約:インスリンなどの増殖因子による心臓ホスホイノシチド3-キナーゼα(PI3Kα)の活性化、またはヘテロ三量体グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)共役受容体の下流にあるPI3Kγの活性化は、キナーゼAktの活性を刺激する。Aktはグリコーゲンシンターゼキナーゼ-3(GSK-3)をリン酸化して阻害する。われわれは、PI3Kγがインスリン-PI3Kα-Akt経路非依存的にGSK-3を阻害することを見いだした。インスリン投与はPI3KγノックアウトマウスにおいてAktを活性化したが、GSK-3のリン酸化は対照マウスと比較して低下していた。GSK-3はプロテインホスファターゼ2A(PP2A)により脱リン酸化されたとき活性化し、このPP2AはPP2AメチルトランスフェラーゼであるPPMT-1によりメチル化されたときに活性化される。PI3KγノックアウトマウスではPPMT-1とPP2Aの活性が増大しており、GSK-3の基質であるNFATc3の核外輸送が亢進していた。GSK-3は心肥大を抑制し、PI3Kγノックアウトマウスの心臓は野生型マウスに比較して小さかった。PI3Kγノックアウトマウスにおける触媒的に不活性なPI3Kγ(PI3Kγinact)の心臓での過剰発現は、PPMT-1とPP2Aの活性を低下させ、GSK-3のリン酸化を亢進させた。さらに、PI3Kγinactを発現するPI3Kγノックアウトマウスは、野生型まうすまたはPI3Kγノックアウトマウスに比べて心臓が肥大していた。われわれの研究は、PI3Kγのキナーゼ非依存的な機能は、PP2A–PPMT-1相互作用を妨げることによってGSK-3の機能を直接阻害できること、したがって、このようなGSK-3の阻害はAkt非依存的であることを示している。

M. L. Mohan, B. K. Jha, M. K. Gupta, N. T. Vasudevan, E. E. Martelli, J. D. Mosinski, S. V. Naga Prasad, Phosphoinositide 3-Kinase γInhibits Cardiac GSK-3 Independently of Akt. Sci. Signal. 6, ra4 (2013).

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