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システム生物学の手法によってキナーゼCsnk1a1が胚性幹細胞におけるDNA損傷応答の調節因子として同定される

Systems Biology Approach Identifies the Kinase Csnk1a1 as a Regulator of the DNA Damage Response in Embryonic Stem Cells

Research Article

Sci. Signal., 22 January 2013
Vol. 6, Issue 259, p. ra5
[DOI: 10.1126/scisignal.2003208]

Jordi Carreras Puigvert1*, Louise von Stechow1,2*, Ramakrishnaiah Siddappa1,2, Alex Pines2,3, Mahnoush Bahjat1, Lizette C. J. M. Haazen1, Jesper V. Olsen4, Harry Vrieling3, John H. N. Meerman1, Leon H. F. Mullenders3, Bob van de Water1, and Erik H. J. Danen1†

1 Division of Toxicology, Leiden/Amsterdam Center for Drug Research, Leiden University, P. O. Box 9502, 2300 RA Leiden, the Netherlands.
2 Netherlands Toxicogenomics Center, 2300 RA Leiden, the Netherlands.
3 Department of Toxicogenetics, Leiden University Medical Center, P. O. Box 9600, 2300 RC Leiden, the Netherlands.
4 Department of Proteomics, Novo Nordisk Foundation Center for Protein Research, Faculty of Health Sciences, University of Copenhagen, Blegdamsvej 3b, 2200 Copenhagen N, Denmark.

* These authors contributed equally to this work.

† To whom correspondence should be addressed. E-mail: e.danen@lacdr.leidenuniv.nl 

要約:多能性幹細胞において、DNA損傷は、損傷したDNAを系統から排除するための防御として、多能性の喪失とアポトーシスを引き起こす。複雑なDNA損傷応答(DDR)シグナル伝達ネットワークによって、応答は損傷の重症度に比例する。われわれは、すべてのキナーゼ、ホスファターゼ、転写因子を標的とするRNA干渉スクリーニングを、網羅的トランスクリプトミクスおよびリン酸化プロテオミクスと併用し、DNA架橋剤であるシスプラチンで処理したマウス胚性幹細胞において、DDRをマッピングした。3つのデータセットすべてに共通した標準的経路に由来するネットワークは、DNA損傷修復、細胞周期と生存、分化に関与していた。これらのネットワークを実験によって調べたところ、アポトーシスを制限するようなDNA損傷誘導性のWntシグナル伝達の機序が同定された。p53遺伝子のサイレンシングまたは欠失によって、遺伝毒性ストレスはp53非依存的にWntシグナル伝達を誘導することが示された。p53の代わりに、この応答は、β-カテニンを阻害するキナーゼであるCsnk1a1(CK1α)の存在量の減少を介して起こった。われわれの結果を総合すると、p53が媒介する幹細胞の排除(多能性の喪失とアポトーシスを介する)と、この応答を弱めるWntシグナル伝達とのバランスによって、DDRの結果が調整されることが分かる。

J. Carreras Puigvert, L. von Stechow, R. Siddappa, A. Pines, M. Bahjat, L. C. J. M. Haazen, J. V. Olsen, H. Vrieling, J. H. N. Meerman, L. H. F. Mullenders, B. van de Water, E. H. J. Danen, Systems Biology Approach Identifies the Kinase Csnk1a1 as a Regulator of the DNA Damage Response in Embryonic Stem Cells. Sci. Signal. 6, ra5 (2013).

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