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JNK3はニューロンのストレス応答と分泌輸送の阻害をつないでいる

JNK3 Couples the Neuronal Stress Response to Inhibition of Secretory Trafficking

Research Article

Sci. Signal., 9 July 2013
Vol. 6, Issue 283, p. ra57
[DOI: 10.1126/scisignal.2003727]

Guang Yang1*, Xun Zhou1, Jingyan Zhu2, Rui Liu1, Si Zhang1, Ainsley Coquinco1, Yongting Chen1, Yanhua Wen1, Luba Kojic1, William Jia1,2, and Max S. Cynader1*

1 Brain Research Centre, University of British Columbia, 2211 Wesbrook Mall, Vancouver, British Columbia V6T 2B5, Canada.
2 Department of Surgery, University of British Columbia, Vancouver, British Columbia V6T 2B5, Canada.

* Corresponding author. E-mail: cynader@brain.ubc.ca (M.S.C.); photonyg@interchange.ubc.ca (G.Y.)

要約:ゴルジ複合体を介した分泌輸送は、ニューロンの発生、機能およびストレス応答のために重要である。分泌の変化は様々な神経疾患の病因と関係している。われわれは、COS7細胞およびラット初代培養ニューロンのゴルジ複合体内で、c-Junアミノ末端キナーゼ3(JNK3)がホスファチジルイノシトール4リン酸(PI4P)の枯渇を促進することで、分泌輸送を阻害することを見いだした。ラット初代培養ニューロンを興奮毒性濃度のNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸:イオンチャネル型グルタミン酸受容体クラスのアゴニスト)に曝露させたとき、またはzD17(パルミチン酸転移酵素)を過剰発現させたとき、JNK3がパルミチン酸化され、ゴルジ複合体と会合した。JNK3の変異体構築物の分析から、ゴルジ体との会合はそのキナーゼ活性には依存せず、そのパルミチン酸化に依存していることが示唆された。培養ニューロンにおけるJNK3とゴルジ体との会合は、α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸(AMPA)受容体サブユニットであるGluR1(グルタミン酸受容体サブユニット1:グルタミン酸作動性シナプスに認められるイオンチャネル型グルタミン酸受容体の構成要素)の分泌輸送を低下させていた。ホスファターゼSac1に結合したパルミチン酸化JNK3は、ゴルジ体におけるその存在量を増加させ、PI4P(ゴルジ体以降の輸送に必要な脂質)の存在量を低下させた。2種類の合成ペプチドによるJNK3とSac1の相互作用のかく乱は、NMDAに曝露された培養ニューロンの表面にあるGluR1の欠失を防ぎ、シナプス統合を維持した。まとめると、これらの結果は、JNK3はゴルジ複合体において分泌輸送を障害することで、ニューロンの過度な興奮に対する適応応答に関与していることを示している。

G. Yang, X. Zhou, J. Zhu, R. Liu, S. Zhang, A. Coquinco, Y. Chen, Y. Wen, L. Kojic, W. Jia, M. S. Cynader, JNK3 Couples the Neuronal Stress Response to Inhibition of Secretory Trafficking. Sci. Signal. 6, ra57 (2013).

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