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siRNAにより阻害された単一生細胞から速度論的モデルパラメーターの推論により同定されたカルシウム恒常性の制御因子
Regulators of Calcium Homeostasis Identified by Inference of Kinetic Model Parameters from Live Single Cells Perturbed by siRNA

Sci. Signal., 9 July 2013
Vol. 6, Issue 283, p. ra56
[DOI: 10.1126/scisignal.2003649]
Samuel Bandara*†, Seth Malmersjö, and Tobias Meyer*
Department of Chemical and Systems Biology, Stanford University, Stanford, CA 94305, USA.
† Present address: Department of Systems Biology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
* Corresponding author. E-mail: sbandara@alumni.stanford.edu (S.B.); tobias1@stanford.edu (T.M.)
要約:制御ネットワークにおいて部分的に性質のわかっている多数のタンパク質間の分子機能を規定することや動的関係を明らかにすることはシステム生物学の大きな課題である。われわれは、単一細胞経時計測から、ある分子パラメーター値を抽出するため、基になるシグナル伝達過程の微分方程式モデルを用いてシグナル伝達タンパク質の機能を発見できることを示した。250の低分子量干渉RNAのCa2+シグナル伝達への影響を単一細胞において経時的に解析することにより、われわれは、Ca2+制御システムで特異的に変化するパラメーターを同定した。スクリーニングの解析によりCa2+センサーSTIM1(間質相互作用分子1)とカルモジュリンおよび小胞体(ER)あるいは細胞膜に局在するCa2+チャネルとポンプの既知の機能を確認した。さらに、アルツハイマー病連鎖タンパク質プレセニリン2とチャネルタンパク質ORAI2は小胞体Ca2+の過負荷を防ぐことと、Ca2+からホスファチジルイノシトール4-キナーゼおよびPLCδ(ホスホリパーゼCδ)へのフィードバックが、Ca2+放出を制御するため、細胞膜脂質PI(4,5)P2(ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸)の存在量を制御する可能性を示した。このように、シグナル伝達タンパク質および動的制御関係の機能は、単一細胞経時データから分子パラメーター値を抽出することにより同定可能である
S. Bandara, S. Malmersjö, T. Meyer, Regulators of Calcium Homeostasis Identified by Inference of Kinetic Model Parameters from Live Single Cells Perturbed by siRNA. Sci. Signal. 6, ra56 (2013).
2013年7月9日号






