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出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)Rtr1の構造により非定型ホスファターゼの活性部位が明らかになる

Structure of Saccharomyces cerevisiae Rtr1 reveals an active site for an atypical phosphatase

Research Article

Sci. Signal. 01 Mar 2016:
Vol. 9, Issue 417, pp. ra24
DOI: 10.1126/scisignal.aad4805

Seema Irani1,*, S. D. Yogesha1,*, Joshua Mayfield1, Mengmeng Zhang1,†, Yong Zhang1,‡, Wendy L. Matthews1, Grace Nie1, Nicholas A. Prescott1, and Yan Jessie Zhang1,2,§

1 Department of Molecular Biosciences, The University of Texas at Austin, Austin, TX 78712, USA.
2 Institute for Cellular and Molecular Biology, The University of Texas at Austin, Austin, TX 78712, USA.

§ Corresponding author. E-mail: jzhang@cm.utexas.edu

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Wyss Institute for Biologically Inspired Engineering at Harvard University, 3 Blackfan Circle, Boston, MA 02115, USA.

‡ Present address: State Key Laboratory of Microbial Metabolism, School of Life Sciences and Biotechnology, Shanghai Jiao Tong University, Shanghai 200240, China.

要約  RNAポリメラーゼII(RNAPII)のカルボキシル末端ドメイン(CTD)のリン酸化状態の変化は、真核生物の転写の過程と相関する。酵母タンパク質の転写制御因子1(Rtr1)およびヒトホモログRNAPII結合タンパク質2(RPAP2)は、CTDのホスファターゼとして機能しうる。しかしながら、クルイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)Rtr1の結晶構造は、共通の活性部位を欠いている。われわれは、2.6 Å分解能の結晶構造を取得し解析することにより、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)Rtr1のリン酸転移ドメインを同定した。われわれは、ジンクフィンガードメインと、捕捉された硫酸イオンを含むヘリックス対の間の深い溝に推定基質結合ポケットを同定した。硫酸はリン酸基の化学的性質を模倣するため、この構造データは、この溝がリン酸転移活性部位に相当することを示唆した。この溝に沿って並んでいる残基への突然変異導入は、蛍光化学基質によって測定されたin vitroでの酵素の触媒活性を損ない、変異型Rtr1の発現はRtr1を欠く酵母の増殖を救済できなかった。同じ化学アッセイを用いたRPAP2および保存された推定触媒部位の変異体のホスファターゼ活性の解析は、反応機構が保存されていることを示した。われわれのデータは、Rtr1のリン酸転移ドメインの構造とリン酸転移活性の反応機構が他のホスファターゼファミリーのものとは異なることを示した。

Citation: S. Irani, S. D. Yogesha, J. Mayfield, M. Zhang, Y. Zhang, W. L. Matthews, G. Nie, N. A. Prescott, Y. J. Zhang, Structure of Saccharomyces cerevisiae Rtr1 reveals an active site for an atypical phosphatase. Sci. Signal. 9, ra24 (2016).

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