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SHP-1によるアダプターLATおよびホスホリパーゼC–γの脱リン酸化はナチュラルキラー細胞の細胞障害性を阻害する

Dephosphorylation of the adaptor LAT and phospholipase C–γ by SHP-1 inhibits natural killer cell cytotoxicity

Research Article

Sci. Signal. 24 May 2016:
Vol. 9, Issue 429, pp. ra54
DOI: 10.1126/scisignal.aad6182

Omri Matalon, Sophia Fried, Aviad Ben-Shmuel, Maor H. Pauker, Noah Joseph, Danielle Keizer, Marina Piterburg, and Mira Barda-Saad*

The Mina and Everard Goodman Faculty of Life Sciences, Bar-Ilan University, Ramat-Gan 5290002, Israel.

* Corresponding author. Email: mira.barda-saad@biu.ac.il

要約  ナチュラルキラー(NK)細胞は、細胞表面受容体を介して受容される活性化および阻害シグナルを調和させることにより、健康な細胞とウイルス感染または形質転換された自己細胞を区別する。抑制性受容体は、チロシンホスファターゼ、Srcホモロジー2(SH2)ドメイン含有プロテインチロシンホスファターゼ-1(SHP-1)の細胞膜への動員および活性化によって、NK細胞の機能を阻害する。しかしながら、今日まで、グアニンヌクレオチド交換因子VAV1が、NK細胞で同定された唯一のSHP-1の直接基質であった。われわれは、アダプタータンパク質T細胞活性化リンカー(LAT)、さらにホスホリパーゼC– γ1(PLC- γ1)およびPLC- γ2が、SHP-1の基質であることを明らかにする。NK細胞におけるSHP-1によるLATのTyr132の脱リン酸化は、NK細胞と癌細胞標的間の免疫シナプスへのPLC- γ1およびPLC- γ2の動員を抑制し、NK細胞の脱顆粒および標的細胞の死滅を低減させた。さらに、LATのリン酸化により誘導されたE3ユビキチンリガーゼc-CblおよびCbl-bによるLATのユビキチン化は、NK細胞上の抑制性受容体との会合に応答したLATの分解を導き、NK細胞の細胞障害性を抑制した。Cblタンパク質のノックダウンは、LATのユビキチン化を抑え、NK細胞の機能を促進した。ユビキチン化耐性変異体LATの発現は、抑制性受容体シグナル伝達を遮断し、細胞が活性化されるのを可能にした。合わせると、これらのデータは、NK細胞の応答を決定する、これまでに明らかにされていないSHP-1の基質および阻害機構を同定した。

Citation: O. Matalon, S. Fried, A. Ben-Shmuel, M. H. Pauker, N. Joseph, D. Keizer, M. Piterburg, M. Barda-Saad, Dephosphorylation of the adaptor LAT and phospholipase C– γ by SHP-1 inhibits natural killer cell cytotoxicity. Sci. Signal. 9, ra54 (2016).

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