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転写調節因子ID2のSTAT3を介する阻害を回避することにより樹状細胞の抗腫瘍活性が向上する

Bypassing STAT3-mediated inhibition of the transcriptional regulator ID2 improves the antitumor efficacy of dendritic cells

Research Article

Sci. Signal. 27 Sep 2016:
Vol. 9, Issue 447, pp. ra94
DOI: 10.1126/scisignal.aaf3957

Haiyan S. Li1, Chengwen Liu2, Yichuan Xiao1,*, Fuliang Chu3, Xiaoxuan Liang1, Weiyi Peng2, Jianhua Hu4, Sattva S. Neelapu3, Shao-Cong Sun1,5, Patrick Hwu2,5, and Stephanie S. Watowich1,5,†

1 Department of Immunology, University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX 77030, USA.
2 Department of Melanoma Medical Oncology, University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX 77030, USA.
3 Department of Lymphoma and Myeloma, University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX 77030, USA.
4 Department of Biostatistics, University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX 77030, USA.
5 University of Texas Graduate School of Biomedical Sciences, Houston, TX 77030, USA.

† Corresponding author. Email: swatowic@mdanderson.org

* Present address: Institute of Health Sciences, Shanghai Institutes for Biological Sciences, Chinese Academy of Science and Shanghai Jiao Tong University School of Medicine, Shanghai 200031, China.

要約  樹状細胞(DC)には、リンパ球応答と宿主免疫を刺激する強い能力があるにもかかわらず、抗腫瘍ワクチンとして用いられる顆粒球マクロファージコロニー刺激因子由来DC(GM-DC)は、がん免疫療法において比較的わずかな成功しか収めていない。われわれは、GM-DCをマウスのメラノーマ腫瘍に注射する、あるいはGM-DCをメラノーマから分泌されるサイトカインまたはメラノーマ培養上清と培養すると、転写調節因子である分化抑制タンパク質2(ID2)をコードする遺伝子のDC内因性の発現が、速やかに抑制されることを見出した。メラノーマ関連サイトカインは、マウスDCにおいて、シグナル伝達性転写因子3(STAT3)の活性化を通じて、Id2の転写を抑制した。GM-DCにID2を強制的に発現させると(ID2–GM-DC)、炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子α(TNF-α)の産生が抑制された。ID2–GM-DCワクチンの接種により、メラノーマ腫瘍の進行が遅延し、動物の生存が促進され、それに伴い、腫瘍に浸潤するインターフェロンγ陽性CD4+ エフェクターおよびCD8+細胞傷害性T細胞の存在量が増加し、腫瘍に浸潤する制御性CD4+ T細胞の数が減少した。ID2–GM-DCワクチンの有効性は、抑制性の免疫チェックポイントシグナル伝達を克服する最新の免疫療法である、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)遮断抗体との併用投与によって、向上した。総合すると、われわれのデータからは、これまで認識されていなかった、DCにおけるSTAT3を介する免疫抑制機構が明らかになり、DC内因性のID2が、腫瘍に関連するCD4+ T細胞応答を調節することによって、腫瘍免疫を促進することが示されている。したがって、DCにおいて選択的にSTAT3を阻害するまたはID2を過剰発現させることによって、がん治療におけるDCワクチンの効率が向上する可能性がある。

Citation: H. S. Li, C. Liu, Y. Xiao, F. Chu, X. Liang, W. Peng, J. Hu, S. S. Neelapu, S.-C. Sun, P. Hwu, S. S. Watowich, Bypassing STAT3-mediated inhibition of the transcriptional regulator ID2 improves the antitumor efficacy of dendritic cells. Sci. Signal. 9, ra94 (2016).

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