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Slitの分泌および軸索上のSlit受容体Roboの維持にはグリコシル化経路が必要

The glycosylation pathway is required for the secretion of Slit and for the maintenance of the Slit receptor Robo on axons

Research Article

Sci. Signal. 20 Jun 2017:
Vol. 10, Issue 484, eaam5841
DOI: 10.1126/scisignal.aam5841

Mary Ann Manavalan, Vatsala Ruvini Jayasinghe*, Rickinder Grewal, and Krishna Moorthi Bhat

Department of Neuroscience and Cell Biology, University of Texas Medical Branch School of Medicine, Galveston, TX 77555, USA.

‡ Corresponding author. Email: kmbhat@utmb.edu

* Present address: Department of Cellular and Molecular Pharmacology, Chicago Medical School at Rosalind Franklin University of Medicine and Science, North Chicago, IL 60064, USA.

† Present address: Department of Medicine, University of Rochester Medical Center, 601 Elmwood Avenue, Rochester, NY 14642, USA.

要約
Slitタンパク質はRoundabout(Robo)ファミリーの受容体を活性化することで、反発性の軸索ガイダンスキューとして働く。キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の神経発生初期には、Slitが、縦走する神経細胞の成長円錐が誤って正中線を交差することを阻止し、それによってこれらの細胞の投射を正中線と平行になるよう制限している。Slitは正中線グリア細胞で発現され、Roboは縦走軸索および成長円錐に存在している。われわれは、Mummy(Mmy)酵素がリガンドと受容体の両方に影響する機構を介して、Slit-Roboシグナル伝達を制御していることを明らかにした。Mmyは、Slit分泌に不可欠なSlitのグリコシル化に必要であった。またMmyは、Slit分泌とは無関係な間接的機構を通じた、Roboの存在量および空間分布の維持にも必要であった。さらにSlitの分泌は、縦走する軸索の線維束形成および位置の維持に必要で、それにより神経系の配線を維持していた。このようにMmyは、ショウジョウバエ(Drosophila)の発達中の神経系における、Slitの分泌およびRoboの存在量と分布の維持に必要である。

Citation: M. A. Manavalan, V. R. Jayasinghe, R. Grewal, K. M. Bhat, The glycosylation pathway is required for the secretion of Slit and for the maintenance of the Slit receptor Robo on axons. Sci. Signal. 10, eaam5841 (2017).

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