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神経活動は迅速なシナプス形成に必要なFMRPおよびHSPG依存的なマトリックスメタロプロテイナーゼ機能を促進する
Neuronal activity drives FMRP- and HSPG-dependent matrix metalloproteinase function required for rapid synaptogenesis
Sci. Signal. 07 Nov 2017:
Vol. 10, Issue 504, eaan3181
DOI: 10.1126/scisignal.aan3181
Mary L. Dear1,*, Jarrod Shilts1,†, and Kendal Broadie1,2,3,*,‡
1 Department of Biological Sciences, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
2 Department of Cell and Developmental Biology, Vanderbilt University and Medical School, Nashville, TN 37232, USA.
3 Vanderbilt Brain Institute, Vanderbilt University and Medical School, Nashville, TN 37232, USA.
‡ Corresponding author. Email: kendal.broadie@vanderbilt.edu
* Present address: 6270A Medical Research Building III, Vanderbilt University, 465 21st Avenue South, Nashville, TN 37232, USA.
† Present address: Wellcome Trust Sanger Institute, Hinxton, Cambridge CB10 1SA, UK.
要約
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)機能は、シナプスの形成および活動依存的可塑性を調節する。異常なMMP活性は、RNA結合タンパク質FMRPの欠失によって引き起こされ、神経学的機能不全および知的障害によって特徴づけられる疾患である脆弱X症候群(FXS)に関与している。MMPがヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)グリピカン共受容体Dally様タンパク質(Dlp)と協働してトランスシナプスWntシグナル伝達を制限すること、およびFXSのハエモデルにおけるシナプス形成障害が、Mmpの阻害またはDlpの遺伝的削減のいずれかにより緩和することが、ショウジョウバエ(Drosophila)での遺伝子発現解析により示唆されている。われわれは、ショウジョウバエ神経筋接合部(NMJ)グルタミン酸作動性シナプスを用いて、FXS状態における活動依存的なDlpとMmpの交差を調べた。われわれは、迅速かつ活動依存的なシナプス前終末形成が分泌型Mmp1に依存することを見出した。ニューロンの急性刺激は、Mmp2の存在量を減少させたが、Mmp1およびDlpの両方を増加させ、さらにシナプスでのDlpとMmp1の共局在を増強した。Dlp機能は、シナプス周囲のMmp1の存在量、局在、およびタンパク質分解活性を促進した。Dlpグリコサミノグリカン(GAG)鎖は、Mmp1とのこの機能的相互作用を媒介した。ハエFXSモデルでは、Mmp1の存在量および活性の活動依存的増加は失われたが、それらはシナプスDlpの量を減少させることによって回復した。これらのデータは、神経活動誘導性のHSPG依存的なMmpの制御が活動依存的シナプス形成を促進し、これがFXSにおいて損なわれていることを示唆する。したがって、この機構をさらに探ることにより、FXS患者においてシナプス形成を回復させる見込みのある治療標的を明らかにできる可能性がある。
Citation: M. L. Dear, J. Shilts, K. Broadie, Neuronal activity drives FMRP- and HSPG-dependent matrix metalloproteinase function required for rapid synaptogenesis. Sci. Signal. 10, eaan3181 (2017).