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受容体チロシンキナーゼEphA2は転写活性化因子YAPおよびTAZを活性化することにより腫瘍のグルタミン代謝を促進する

The receptor tyrosine kinase EphA2 promotes glutamine metabolism in tumors by activating the transcriptional coactivators YAP and TAZ

Research Article

Sci. Signal. 05 Dec 2017:
Vol. 10, Issue 508, eaan4667
DOI: 10.1126/scisignal.aan4667

Deanna N. Edwards1, Verra M. Ngwa2, Shan Wang1, Eileen Shiuan2,3, Dana M. Brantley-Sieders1, Laura C. Kim2, Albert B. Reynolds2, and Jin Chen1,2,4,5,6,*

1 Division of Rheumatology and Immunology, Department of Medicine, Vanderbilt University Medical Center, Nashville, TN 37232, USA.
2 Department of Cancer Biology, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
3 Medical Scientist Training Program, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
4 Department of Cell and Developmental Biology, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
5 Vanderbilt-Ingram Cancer Center, Vanderbilt University Medical Center, Nashville, TN 37232, USA.
6 Veterans Affairs Medical Center, Tennessee Valley Healthcare System, Nashville, TN 37212, USA.

* Corresponding author. Email: jin.chen@vanderbilt.edu

要約
がんのほとんどは、高率の好気性解糖に依存するが、多くのがん細胞はまた、グルタミンに対する嗜癖を示す。グルタミン輸送体およびグルタミナーゼ活性は、腫瘍細胞のグルタミン代謝に重要である。われわれは、受容体チロシンキナーゼEphA2が、おそらくリガンド非依存的に、TEADファミリー転写活性化因子であるYAPおよびTAZ(YAP/TAZ)を活性化し、HER2陽性乳がん細胞およびマウスモデルにおけるグルタミン代謝を促進することを見出した。EphA2の過剰発現は、YAPおよびTAZの核内蓄積を誘導し、YAP/TAZ標的遺伝子の発現を増加させた。GTPアーゼRhoまたはキナーゼROCKの阻害は、EphA2依存的なYAP/TAZの核局在化を消失させた。YAPまたはTAZの発現抑制は、グルタミンの取り込みおよび代謝を促進するタンパク質をそれぞれコードする遺伝子であるSLC1A5およびGLSの発現を減少させることにより、細胞内グルタミン酸量をかなり減少させた。SLC1A5およびGLSの両方の調節DNA領域は、TEAD結合部位を含み、EphA2依存的にTEAD4が結合した。乳がん患者組織では、EphA2の発現は、YAPTAZの発現ならびにGLSSLC1A5の発現と正の相関を示した。EphA2の高発現は、転移能の増強および患者生存率不良を予測したが、それはまた、HER2陽性乳がん細胞のグルタミナーゼ阻害に対するより高い感受性をもたらした。これらの知見は、HER2陽性乳がんにおけるYAP/TAZ活性化を介してこれまでに知られていないEphA2媒介性グルタミン分解機構を定義し、患者の潜在的治療標的を同定する。

Citation: D. N. Edwards, V. M. Ngwa, S. Wang, E. Shiuan, D. M. Brantley-Sieders, L. C. Kim, A. B. Reynolds, J. Chen, The receptor tyrosine kinase EphA2 promotes glutamine metabolism in tumors by activating the transcriptional coactivators YAP and TAZ. Sci. Signal. 10, eaan4667 (2017).

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