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非接着性ヒト好中球による走化性偽足の伸長はカルシウムバーストを必要とせず誘導もしない

Extension of chemotactic pseudopods by nonadherent human neutrophils does not require or cause calcium bursts

Research Article

Sci. Signal. 13 Mar 2018:
Vol. 11, Issue 521, eaal4289
DOI: 10.1126/scisignal.aal4289

Emmet A. Francis and Volkmar Heinrich*

Department of Biomedical Engineering, University of California Davis, Davis, CA 95616, USA.

* Corresponding author. Email: vheinrich@ucdavis.edu

要約

遊離細胞内カルシウム(Ca2+)の全体的なバーストは、免疫細胞における最も顕著なシグナル伝達事象の1つである。Ca2+バーストがGタンパク質共役受容体の活性化に応答してアクチン細胞骨格の再編成を媒介するという一般的な見解を試験するため、単一細胞操作と蛍光イメージングを組み合わせ、補体によって生じる化学遊走時の個々のヒト好中球のCa2+濃度をモニターした。われわれは、細胞-基質接着から純粋な走化性偽足形成を分離することにより、C5aなどのアナフィラトキシンの生理学的濃度は、非接着性ヒト好中球を誘導し、走化性偽足を形成させるが、Ca2+バーストは誘発しないことを示した。対照的に、C5aの病理学的または超生理学的濃度は、しばしばCa2+バーストを誘発したが、このような場合には偽足突起が失速または反転し、敗血症に付随する好中球麻痺と同様に化学走性を効果的に停止させた。純粋な化学遊走における偽足伸長時の細胞表面積の最大増加は、接着したヒト好中球の既知の表面拡大能よりもかなり小さく、8倍であった。測定された皮質張力の上昇は、この差異を説明するのに十分ではなかったため、われわれは、限定された変形能が、細胞接着非存在下で突出力を生成する細胞骨格の能力の低下に起因すると考える。したがって、われわれは、好中球におけるCa2+バーストが、細胞骨格の組織化および動態の2つの異なるモード間の機構的な切り替えを制御すると仮定する。この切り替えの重要な要素は、細胞骨格膜アンカーの接着依存的な固定または解放事象の適切な調整であるようだ。

Citation: E. A. Francis, V. Heinrich, Extension of chemotactic pseudopods by nonadherent human neutrophils does not require or cause calcium bursts. Sci. Signal. 11, eaal4289 (2018).

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