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Pin1はAβ42誘導性の樹状突起スパイン消失を仲介する

Pin1 mediates Aβ42-induced dendritic spine loss

Research Article

Sci. Signal. 20 Mar 2018:
Vol. 11, Issue 522, eaap8734
DOI: 10.1126/scisignal.aap8734

Nancy R. Stallings1,*, Melissa A. O'Neal1,*, Jie Hu1, Ege T. Kavalali2, Ilya Bezprozvanny3, and James S. Malter1,†

1 Department of Pathology, University of Texas Southwestern Medical Center, 5323 Harry Hines Boulevard, Dallas, TX 75390, USA.
2 Department of Neuroscience, University of Texas Southwestern Medical Center, Dallas, TX 75390, USA.
3 Department of Physiology, University of Texas Southwestern Medical Center, Dallas, TX 75390, USA.

† Corresponding author. Email: james.malter@utsouthwestern.edu

* These authors contributed equally to this work.

要約

アルツハイマー病の初期段階は、脳の新皮質における樹状突起スパインの消失を特徴とする。この現象はタウ病変、プラーク形成、神経変性に先行し、シナプス消失、記憶障害、患者の行動変化におそらく寄与する。樹状突起スパイン消失は、可溶性の多量体アミロイドβ(Aβ42)によって引き起こされることが研究で示唆されており、これはシナプス後シグナル伝達を介して、プロテインホスファターゼのカルシニューリンを活性化する。われわれは、カルシニューリンがスパイン病変を引き起こす機構を検討し、シス-トランスプロリルイソメラーゼPin1が、Aβ42-カルシニューリンシグナル伝達のきわめて重要な下流標的であることを見出した。樹状突起スパインにおいて、Pin1はカルシニューリンと相互作用し、カルシニューリンにより脱リン酸化されることで、そのイソメラーゼ活性が速やかに抑制された。Pin1のノックアウトまたはAβ42 への曝露により、成熟樹状突起スパインの消失が生じ、外因性Pin1によってこの消失は防止された。カルシニューリン阻害剤FK506は、Aβ42で処理した野生型細胞において樹状突起スパイン消失を阻止したが、 Pin1欠損ニューロンには効果を示さなかった。これらのデータから、Pin1が、早期アルツハイマー病における樹状突起スパインの維持とシナプス消失に関与することが示唆される。

Citation: N. R. Stallings, M. A. O'Neal, J. Hu, E. T. Kavalali, I. Bezprozvanny, J. S. Malter, Pin1 42-induced dendritic spine loss. Sci. Signal. 11, eaap8734 (2018). mediates Aβ

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