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FAM83ファミリータンパク質のDUF1669ドメインはカゼインキナーゼ1アイソフォームをアンカーする

The DUF1669 domain of FAM83 family proteins anchor casein kinase 1 isoforms

Research Article

Sci. Signal. 22 May 2018:
Vol. 11, Issue 531, eaao2341
DOI: 10.1126/scisignal.aao2341

Luke J. Fulcher1, Polyxeni Bozatzi1, Theresa Tachie-Menson1, Kevin Z. L. Wu1, Timothy D. Cummins1, Joshua C. Bufton2, Daniel M. Pinkas2, Karen Dunbar1, Sabin Shrestha1, Nicola T. Wood1, Simone Weidlich1, Thomas J. Macartney1, Joby Varghese1, Robert Gourlay1, David G. Campbell1, Kevin S. Dingwell3, James C. Smith3, Alex N. Bullock2, and Gopal P. Sapkota1,*

1 Medical Research Council Protein Phosphorylation and Ubiquitylation Unit, Dundee, Scotland, UK.
2 Structural Genomics Consortium, University of Oxford, Oxford, UK.
3 The Francis Crick Institute, London, UK.

* Corresponding author. Email: g.sapkota@dundee.ac.uk

要約

セリン-スレオニンプロテインキナーゼであるカゼインキナーゼ1(CK1)ファミリーのメンバーは、細胞周期、概日リズム、WntおよびHedgehogシグナル伝達を含む多くの細胞過程の調節に関与している。これらのキナーゼは、生化学的アッセイにおいて構成的活性を示すため、細胞でのそれらの活性は、細胞内局在、阻害タンパク質との相互作用、標的分解、または、これらの機構の組み合わせによって制御されている可能性が高い。われわれは、FAM83ファミリーのメンバーを細胞でのCK1のパートナーとして同定した。FAM83ファミリーの全8メンバー(FAM83A〜FAM83H)は、CK1のαおよびα様アイソフォームと相互作用した。FAM83A、FAM83B、FAM83E、およびFAM83Hはまた、CK1のδおよびεアイソフォームと相互作用した。いずれのFAM83メンバーも、関連したCK1γ1、CK1γ2、およびCK1γ3アイソフォームとの間の相互作用は検出されなかった。それぞれのFAM83タンパク質は、異なる細胞内分布パターンを示し、それが結合するCK1アイソフォームと共局在した。FAM83タンパク質とCK1アイソフォームとの相互作用は、FAM83ファミリーを特徴付ける保存された機能未知1669ドメイン(DUF1669)により媒介された。CK1に結合するのを妨げるFAM83タンパク質の突然変異は、FAM83タンパク質およびそのCK1結合パートナーの両方の適切な細胞内局在および細胞機能を阻害した。その機能に基づき、DUF1669をCK1ドメインのポリペプチドアンカーに名称変更することを提案する。

Citation: J. Fulcher, P. Bozatzi, T. Tachie-Menson, K. Z. L. Wu, T. D. Cummins, J. C. Bufton, D. M. Pinkas, K. Dunbar, S. Shrestha, N. T. Wood, S. Weidlich, T. J. Macartney, J. Varghese, R. Gourlay, D. G. Campbell, K. S. Dingwell, J. C. Smith, A. N. Bullock, G. P. Sapkota, The DUF1669 domain of FAM83 family proteins anchor casein kinase 1 isoforms. Sci. Signal. 11, eaao2341 (2018)

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