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酸感受性イオンチャネルASIC1aは線条体シナプスのリモデリングと手続き運動学習を調整する

The acid-sensing ion channel ASIC1a mediates striatal synapse remodeling and procedural motor learning

Research Article

Sci. Signal. 07 Aug 2018:
Vol. 11, Issue 542, eaar4481
DOI: 10.1126/scisignal.aar4481

Zhe Yu1,*, Yan-Jiao Wu1,*, Yi-Zhi Wang1, Di-Shi Liu1, Xing-Lei Song1, Qin Jiang1, Ying Li1, Siyu Zhang1, Nan-Jie Xu1, Michael Xi Zhu2, Wei-Guang Li1,†, and Tian-Le Xu1,†

1 Collaborative Innovation Center for Brain Science, Department of Anatomy and Physiology, Shanghai Jiao Tong University School of Medicine, Shanghai 200025, China.
2 Department of Integrative Biology and Pharmacology, McGovern Medical School, University of Texas Health Science Center, Houston, TX 77030, USA.

† Corresponding author. Email: xu-happiness@shsmu.edu.cn (T.-L.X.); wgli@shsmu.edu.cn (W.-G.L.)

* These authors contributed equally to this work.

要約

酸感受性イオンチャネル1a(ASIC1a)は、複数の脳領域、たとえば、大脳基底核の入力核として働き、手続き学習と運動記憶に深く関与する線条体などに豊富に存在する。われわれは、線条体ニューロンにおけるASIC1aの機能的役割を調べた。そして、ASIC1aが線条体の中型有棘ニューロンのシナプス可塑性を調節することによって、線条体に依存した運動の協調と手続き学習において重要な役割を担うことを見出した。マウスのAsic1aを全身で欠失させると、樹状突起棘の密度は高まるが、棘の形態とシナプス後構造が損なわれ、興奮性シナプスのN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体の機能低下を伴った。ASIC1aの欠失によって引き起こされるこのような構造的および機能的変化は、主としてCa2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMKII)と細胞外シグナル制御キナーゼERKの活性化(リン酸化)の抑制によってもたらされていた。その結果、Asic1aヌルマウスは複数の運動課題で成績が悪かったが、ASIC1aまたはCaMKIIのいずれかを線条体特異的に発現させると成績が改善された。まとめると今回の結果は、これまで知られていなかった、線条体が関連する手続き学習と記憶の基礎をなす興奮性シナプスの機能をASIC1aの媒介によって亢進させる機構を明らかにしている。

Citation: Z. Yu, Y.-J. Wu, Y.-Z. Wang, D.-S. Liu, X.-L. Song, Q. Jiang, Y. Li, S. Zhang, N.-J. Xu, M. X. Zhu, W.-G. Li, T.-L. Xu, The acid-sensing ion channel ASIC1a mediates striatal synapse remodeling and procedural motor learning. Sci. Signal. 11, eaar4481 (2018).

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