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Gβγ-SNARE相互作用を無効化するとGPCRに媒介されるシナプス前抑制が妨害され、生理的および行動的表現型が引き起こされる

Disabling the Gβγ-SNARE interaction disrupts GPCR-mediated presynaptic inhibition, leading to physiological and behavioral phenotypes

Research Article

Sci. Signal. 19 Feb 2019:
Vol. 12, Issue 569, eaat8595
DOI: 10.1126/scisignal.aat8595

Zack Zurawski1,2, Analisa D. Thompson Gray1, Lillian J. Brady1, Brian Page2, Emily Church2, Nicholas A. Harris3, Michael R. Dohn1, Yun Young Yim1, Karren Hyde1, Douglas P. Mortlock3, Carrie K. Jones1,4, Danny G. Winder3, Simon Alford2, and Heidi E. Hamm1,*

1 Department of Pharmacology, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
2 Department of Anatomy and Cell Biology, University of Illinois at Chicago, Chicago, IL 60612, USA.
3 Department of Molecular Physiology and Biophysics, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
4 Vanderbilt Center for Neuroscience Drug Discovery, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.

* Corresponding author. Email: heidi.hamm@vanderbilt.edu

要約

Gi/oタンパク質と共役するGタンパク質共役受容体(GPCR)は、開口分泌を阻害することによって神経伝達をシナプス前性に調節する。活性化したGタンパク質からGβγサブユニットが放出されると、電位開口型Ca2+チャネル(VGCC)の活性が低下し、興奮性が低下する。Ca2+流入の下流でGβγに媒介され、開口分泌の際に小胞と細胞膜との融合を促進する機構でありながら、あまり解明されていないのが、GβγとSNARE複合体との結合機構である。本稿では、C末端が中途で短縮化されているためにGβγとの相互作用が部分的に欠損されたSNAREタンパク質SNAP25を発現するマウスを作製した。SNAP25Δ3ホモ接合体マウスは、VGCCを阻害するGABAB受容体によるシナプス前抑制は正常に呈したが、5-ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)5-HT1b受容体やアドレナリン作動性α2a受容体など、SNARE複合体に直接的に作用する受容体によるシナプス前抑制に欠損が認められた。両機構を介して作用する受容体を同時に刺激すると、相乗的な阻害作用がみられた。SNAP25Δ3ホモ接合体マウスは、ストレス誘導性の体温上昇、空間学習の欠損、歩行障害、上脊髄性の侵害受容反応など、多様な行動的表現型を呈した。これらのデータは、Gβγ-SNARE相互作用を介したGi/o共役型GPCRによる開口分泌の阻害が、多くの生理的および行動的過程の重要な構成要素であることを示している。

Citation: Z. Zurawski, A. D. Thompson Gray, L. J. Brady, B. Page, E. Church, N. A. Harris,M. R. Dohn, Y. Y. Yim, K. Hyde, D. P. Mortlock, C. K. Jones, D. G. Winder, S. Alford, H. E. Hamm, Disabling the Gβγ-SNARE interaction disrupts GPCR-mediated presynaptic inhibition, leading to physiological and behavioral phenotypes. Sci. Signal. 12, eaat8595 (2019).

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