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ポリシスチン2はマイトフュージン2を介してミトコンドリアのCa2+シグナル伝達、生体エネルギー特性、ダイナミクスを調節する

Polycystin 2 regulates mitochondrial Ca2+ signaling, bioenergetics, and dynamics through mitofusin 2

Research Article

Sci. Signal. 07 May 2019:
Vol. 12, Issue 580, eaat7397
DOI: 10.1126/scisignal.aat7397

Ivana Y. Kuo1,*,‡,†, Allison L. Brill2,*, Fernanda O. Lemos1, Jason Y. Jiang3,4, Jeffrey L. Falcone3,4, Erica P. Kimmerling5,§, Yiqiang Cai6, Ke Dong6, David L. Kaplan5, Darren P. Wallace7, Aldebaran M. Hofer3,4, and Barbara E. Ehrlich1,2,†

1 Department of Pharmacology, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06510, USA.
2 Department of Cellular and Molecular Physiology, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06510, USA.
3 Department of Surgery, Harvard Medical School, Brigham and Women's Hospital, MA 02132, USA.
4 VA Boston Healthcare System, West Roxbury, MA 02132, USA.
5 Department of Biomedical Engineering, Tufts University. Medford, MA 02155, USA.
6 Department of Internal Medicine, Yale University School of Medicine. New Haven, CT 06510, USA.
7 Department of Medicine and the Jared Grantham Kidney Institute, University of Kansas Medical Center, Kansas City, KS 66160, USA.

† Corresponding author. Email: barbara.ehrlich@yale.edu (B.E.E.); ikuo@luc.edu (I.Y.K.)

* These authors contributed equally to this work.

‡ Present address: Department of Cell and Molecular Physiology, Loyola University Chicago, Maywood, IL 60153, USA.

要約

ミトコンドリアと小胞体(ER)は、係留タンパク質によってそれぞれの膜が近接して(約30 nm)並置されるために、密接な機能的関連をもつ。このオルガネラ間結合の機能の1つは、ミトコンドリアへのCa2+伝達の効率を高め、それによってミトコンドリア呼吸を刺激することである。今回われわれは、ERのカチオン透過性チャネルであるポリシスチン2(PC2)が、ミトコンドリア-ER間の接触を減少させる働きをすることを示した。細胞培養モデルにおいて、PC2のノックダウンにより、ミトコンドリア外膜GTPaseであるマイトフュージン2(MFN2)の発現が50%増加した。生細胞超解像および電子顕微鏡分析により、PC2ノックダウン細胞では、ER-ミトコンドリア間のMFN2依存性の係留が増強されることが明らかになった。PC2のノックダウンによってさらに、ERを介するミトコンドリアCa2+シグナル伝達、生体エネルギー活性化、ミトコンドリア密度も増加した。PC2をコードする遺伝子の変異または欠失は、多数の液体で満たされた嚢胞を特徴とする疾患である常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)を引き起こす。細胞培養モデルと腎臓特異的にPC2をノックアウトしたマウスでは、MFN2のノックダウンによって、欠損したミトコンドリアCa2+伝達が回復し、腎嚢胞における細胞増殖が減少した。これらの結果と一致して、ヒトADPKD腎臓の嚢胞を裏打ちする上皮細胞においては、ミトコンドリアとMFN2発現が2倍に増加した。われわれのデータから、PC2は通常、ER-ミトコンドリア間の境界面で主要なミトコンドリアタンパク質を制限する働きをし、ミトコンドリア新生および生体エネルギー特性のチェックポイントとして作用することが示唆される。この調節の消失が、酸化的代謝の増加をもたらし、ADPKDの腎嚢胞に典型的な異常な細胞増殖に関与している可能性がある。

Citation: I. Y. Kuo, A. L. Brill, F. O. Lemos, J. Y. Jiang, J. L. Falcone, E. P. Kimmerling, Y. Cai, K. Dong, D. L. Kaplan, D. P. Wallace, A. M. Hofer, B. E. Ehrlich, Polycystin 2 regulates mitochondrial Ca2+ signaling, bioenergetics, and dynamics through mitofusin 2. Sci. Signal. 12, eaat7397 (2019).

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