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副腎ステロイド,プロゲステロンおよびスピロノラクトンによるゾウギンザメのミネラルコルチコイド受容体の転写活性化

Transcriptional activation of elephant shark mineralocorticoid receptor by corticosteroids, progesterone, and spironolactone

Research Article

Vol. 12, Issue 584, eaar2668
DOI: 10.1126/scisignal.aar2668

Yoshinao Katsu1,2,*, Satomi Kohno3, Kaori Oka1, Xiaozhi Lin1, Sumika Otake1, Nisha E. Pillai4, Wataru Takagi5, Susumu Hyodo5, Byrappa Venkatesh4, and Michael E. Baker6,*

1 Graduate School of Life Science, Hokkaido University, Sapporo, Japan.
2 Faculty of Sciences, Hokkaido University, Sapporo, Japan.
3 Department of Biology, St. Cloud State University, St. Cloud, MN 56301, USA.
4 Comparative Genomics Laboratory, Institute of Molecular and Cell Biology, Agency for Science, Technology and Research (A*STAR), Biopolis, Singapore 138673.
5 Laboratory of Physiology, Atmosphere and Ocean Research Institute, University of Tokyo, Chiba, Japan.
6 Division of Nephrology, Department of Medicine, University of California, San Diego, CA 92093, USA.

* Corresponding author. Email: ykatsu@sci.hokudai.ac.jp (Y.K.); mbaker@ucsd.edu (M.E.B.)

要約

ミネラルコルチコイド受容体(MR)は核受容体の1種であり、グルココルチコイド、プロゲステロン、アンドロゲンおよびエストロゲンに対する受容体をも含む、広範で多様な転写因子ファミリーのメンバーである。ヒトおよびその他の陸生脊椎動物では、副腎ステロイドであるアルドステロンがMRの生理的活性化因子であるが、現存する有顎脊椎動物の最古の群である軟骨魚類においては、その活性化因子は不明である。本稿でわれわれは、ゾウギンザメ(Callorhinchus milii)の完全長MRに対する副腎ステロイドおよびプロゲステロンの活性化能を分析した。測定された活性に基づくと、アルドステロン、コルチゾール、11-デオキシコルチコステロン、コルチコステロン、11-デオキシコルチゾール、プロゲステロンおよび19-ノルプロゲステロンは、生理的なミネラルコルチコイド候補である。しかし、ヒトおよびその他の陸生脊椎動物における生理的ミネラルコルチコイドであるアルドステロンは、軟骨魚類および条鰭類では確認されなかった。プロゲステロンは条鰭類のMRを活性化するが、ヒト、両生類またはワニのMRは活性化せず、このことは、陸生脊椎動物への移行期においてプロゲステロンはMRを活性化する能力を喪失したことを示唆していた。ゾウギンザメのMRとヒトMRはいずれも脳、心臓、卵巣、精巣およびその他の非上皮性組織において発現しており、このことは、多様な組織におけるMR発現が、有顎脊椎動物の共通の祖先において進化したことを示唆していた。われわれのデータは、19-ノルプロゲステロンおよびプロゲステロンにより活性化されるMRには、生殖生理において正しく評価されていなかった機能がある可能性を示唆している。

Citation: Y. Katsu, S. Kohno, K. Oka, X. Lin, S. Otake, N. E. Pillai, W. Takagi, S. Hyodo, B. Venkatesh, M. E. Baker, Transcriptional activation of elephant shark mineralocorticoid receptor by corticosteroids, progesterone, and spironolactone. Sci. Signal. 12, eaar2668 (2019)

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2019年6月4日号

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