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乳房上皮スフェロイドおよび前がんにおける酸化ストレス依存性NRF2-p53シグナル伝達ネットワークの孤発的な活性化

Sporadic activation of an oxidative stress-dependent NRF2-p53 signaling network in breast epithelial spheroids and premalignancies

Research Article

Sci. Signal. 14 Apr 2020:
Vol. 13, Issue 627, eaba4200
DOI: 10.1126/scisignal.aba4200

Elizabeth J. Pereira1, Joseph S. Burns1,*, Christina Y. Lee1,†, Taylor Marohl1, Delia Calderon2, Lixin Wang1, Kristen A. Atkins3, Chun-Chao Wang4, and Kevin A. Janes1,5,‡

  1. 1 Department of Biomedical Engineering, University of Virginia, Charlottesville, VA 22908, USA.
  2. 2 Biology and Chemistry Programs, California State University Channel Islands, Camarillo, CA 93012, USA.
  3. 3 Department of Pathology, University of Virginia, Charlottesville, VA 22908, USA.
  4. 4 Institute of Molecular Medicine and Department of Medical Science, National Tsing Hua University, Hsinchu 30013, Taiwan.
  5. 5 Department of Biochemistry and Molecular Genetics, University of Virginia, Charlottesville, VA 22908, USA.

‡ Corresponding author. Email: kjanes@virginia.edu

* Present address: Department of Biomedical Engineering, University of Wisconsin, Madison, WI 53706, USA.

† Present address: Department of Biomedical Engineering, University of Michigan, Ann Arbor, MI 48109, USA.

要約

乳房および乳腺上皮細胞は、組織発生および腫瘍形成時に異なる局所環境を経験する。微小環境の不均一性は、異なる細胞調節状態を引き起こすが、その特性と重要性が評価され始めたばかりである。クローナルな3次元(3D)スフェロイドが基底膜で培養されると細胞状態は多様化し、そのような状態の1つがストレス耐性と抗がん治療に対する応答不良に関連している。ここでは、この状態が、3D培養内の自然発生的な酸化ストレスにより共安定化されるNRF2およびp53経路によって共同で調整されていることを発見した。NRF2またはp53の阻害は、調節状態を定義する一部の転写産物を別々に撹乱したが、非形質転換乳房上皮細胞では顕著な表現型を生じなかった。対照的に、同時摂動は、酸化ストレスに依存する様式で3D成長を妨げた。NRF2およびp53シグナル伝達のシステムモデルを単一の酸化ストレスネットワークに統合することにより、これらの観察結果を再現し、3D成長時の酸化ストレスプロファイルについて予測した。NRF2およびp53シグナル伝達は、正常乳房上皮組織とホルモン陰性非浸潤性乳管がん病変では同じように調整されていたが、通常p53が変異しているサブタイプ、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)では共役していなかった。統合モデルを用いて、TNBC細胞株におけるこの脱共役の程度が、これらの細胞株の3D成長におけるNRF2の重要性および細胞株の酸化ストレスへの対処予測と相関することが示された。われわれの結果は、乳腺発生と乳がんの初期段階の単一の細胞にとって重要な、酸化ストレス耐性ネットワークを示している。

Citation: E.J. Pereira, J. S. Burns, C. Y. Lee, T. Marohl, D. Calderon, L. Wang, K. A. Atkins, C.-C. Wang, K. A. Janes, Sporadic activation of an oxidative stress-dependent NRF2-p53 signaling network in breast epithelial spheroids and premalignancies. Sci. Signal. 13, eaba4200 (2020).

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