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p53はNADH依存性転写調節因子のCtBPファミリーによるがん細胞の好気性解糖によって調節される

p53 is regulated by aerobic glycolysis in cancer cells by the CtBP family of NADH-dependent transcriptional regulators

Research Article

Sci. Signal. 05 May 2020:
Vol. 13, Issue 630, eaau9529
DOI: 10.1126/scisignal.aau9529

Charles N. Birts1,2, Arindam Banerjee1, Matthew Darley1, Charles R. Dunlop1, Sarah Nelson1, Sharandip K. Nijjar3, Rachel Parker1, Jonathan West1,2, Ali Tavassoli2,3, Matthew J. J. Rose-Zerilli1,2, and Jeremy P. Blaydes1,2,*

  1. 1 Cancer Sciences Unit, Faculty of Medicine, University of Southampton, SO16 6YD England, UK.
  2. 2 Institute for Life Sciences, University of Southampton, SO17 1BJ England, UK.
  3. 3 Chemistry, University of Southampton, SO17 1BJ England, UK.

* Corresponding author. Email: j.p.blaydes@soton.ac.uk

要約

がん細胞における解糖の亢進は、多くのヒト腫瘍の確立された特徴であり、同化経路の前駆体として使用できる代謝産物を高増殖速度のがん細胞に提供する。NADH:NAD+比の増加がGAPDHを阻害するため、高解糖率の維持はGAPDHによって生成されたNADHを乳酸脱水素酵素触媒によりNAD+へと再生することに依存する。ここでは、ヒト乳がん細胞モデルを用いて、ミトコンドリア外のフリーのNADH:NAD+比の変化がNADH感受性転写調節因子のCtBPファミリーを介して伝達され、p53の存在量と活性を制御する経路を特定した。CtBPのNADHフリー型は、p53結合パートナーHDM2と協調してp53の機能を抑制し、高解糖細胞でこれらの型が失われると、p53が蓄積した。われわれは、この経路が「解糖ストレス応答」に相当し、NADH:NAD+比の増加による保護的p53応答の開始が、代謝の供給と需要の不一致によって引き起こされる細胞の損傷を回避させていることを提案する。

Citation: C. N. Birts, A. Banerjee, M. Darley, C. R. Dunlop, S. Nelson, S. K. Nijjar, R. Parker, J. West, A. Tavassoli, M. J. Rose-Zerilli, J. P. Blaydes, p53 is regulated by aerobic glycolysis in cancer cells by the CtBP family of NADH-dependent transcriptional regulators. Sci. Signal. 13, eaau9529 (2020)

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