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細胞外マトリックスタンパク質TasAは枯草菌(Bacillus subtilis)バイオフィルム内の運動性亜集団を維持する発生シグナルである

The extracellular matrix protein TasA is a developmental cue that maintains a motile subpopulation within Bacillus subtilis biofilms

Research Article

Sci. Signal. 19 May 2020:
Vol. 13, Issue 632, eaaw8905
DOI: 10.1126/scisignal.aaw8905

Nitai Steinberg1,2,*, Alona Keren-Paz1,*, Qihui Hou1, Shany Doron1, Keren Yanuka-Golub1, Tsviya Olender1, Rotem Hadar1,†, Gili Rosenberg1, Rakeshkumar Jain1, Jesus Cámara-Almirón2, Diego Romero2, Sven van Teeffelen3, and Ilana Kolodkin-Gal1,‡

  1. 1 Department of Molecular Genetics, Weizmann Institute of Science, Rehovot, Israel.
  2. 2 Instituto de Hortofruticultura Subtropical y Mediterránea "La Mayora", Departamento de Microbiología, Universidad de Málaga, Málaga, Spain.
  3. 3 Department of Microbiology, Institute Pasteur, Paris, France.

‡ Corresponding author. Email: ilana.kolodkin-gal@weizmann.ac.il

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Chaim Sheba Medical Center, Tel-Hashomer, Ramat-Gan, Israel.

要約

自然界では、細菌はバイオフィルム、すなわち表面に付着する分化した多細胞群集を形成する。これらの総じて固着性のバイオフィルム内で、一部の細胞は運動性遺伝子を発現し続ける。われわれは、この亜集団によって、枯草菌(Bacillus subtilis)バイオフィルムが高摩擦表面で拡張できることを見出した。細胞外マトリックス(ECM)タンパク質であるTasAが、鞭毛遺伝子の発現に必要とされた。TasAは、細胞付着のための接着性線維としての構造的役割に加えて、一部のバイオフィルム細胞を刺激して運動性表現型に戻す、発生シグナルとして作用した。トランスクリプトーム解析によって、TasAは、その産物が運動性を促進するとともにECM産生を抑制する、特異的サブセットの遺伝子の発現を刺激することが明らかになった。TasAの非存在下で運動性を回復させたサプレッサー突然変異から、バイオフィルム‐運動性スイッチの2成分系CssR/CssSによる活性化が、TasAを介するバイオフィルム細胞の運動性復帰に拮抗することが明らかになった。われわれの結果から、バイオフィルムは、大部分が固着性であるが、運動性亜集団を能動的に維持することによって、ある程度の運動性を保持することが示唆される。

Citation: N. Steinberg, A. Keren-Paz, Q. Hou, S. Doron, K. Yanuka-Golub, T. Olender, R. Hadar, G. Rosenberg, R. Jain, J. Cámara-Almirón, D. Romero, S. van Teeffelen, I. Kolodkin-Gal, The extracellular matrix protein TasA is a developmental cue that maintains a motile subpopulation within Bacillus subtilis biofilms. Sci. Signal. 13, eaaw8905 (2020).

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