• ホーム
  • 種間トランスレーションモデルはインフリキシマブ耐性炎症性腸疾患にインテグリンシグナル伝達を関係付ける

種間トランスレーションモデルはインフリキシマブ耐性炎症性腸疾患にインテグリンシグナル伝達を関係付ける

An interspecies translation model implicates integrin signaling in infliximab-resistant inflammatory bowel disease

Research Article

Sci. Signal. 04 Aug 2020:
Vol. 13, Issue 643, eaay3258
DOI: 10.1126/scisignal.aay3258

Douglas K. Brubaker1,2,3, Manu P. Kumar1, Evan L. Chiswick1, Cecil Gregg1, Alina Starchenko1, Paige N. Vega4,5, Austin N. Southard-Smith4,5, Alan J. Simmons4,5, Elizabeth A. Scoville6,7, Lori A. Coburn6,7,8, Keith T. Wilson6,7,8,9, Ken S. Lau4,5,7, and Douglas A. Lauffenburger1,*

  1. 1 Department of Biological Engineering, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, MA 02139, USA.
  2. 2 Department of Biomedical Engineering, Purdue University, West Lafayette, IN 47906, USA.
  3. 3 Regenstrief Center for Healthcare Engineering, Purdue University, West Lafayette, IN 47906, USA.
  4. 4 Epithelial Biology Center, Vanderbilt University School of Medicine, Nashville, TN 37232, USA.
  5. 5 Department of Cell and Developmental Biology, Vanderbilt University, Nashville, TN 37232, USA.
  6. 6 Division of Gastroenterology, Hepatology, and Nutrition, Department of Medicine, Vanderbilt University Medical Center, Nashville, TN 37232, USA.
  7. 7 Center for Mucosal Inflammation and Cancer, Vanderbilt University Medical Center, Nashville, TN 37232, USA.
  8. 8 Veterans Affairs Tennessee Valley Healthcare System, Nashville, TN 37212, USA.
  9. 9 Department of Pathology, Microbiology, and Immunology, Vanderbilt University Medical Center, Nashville, TN 37232, USA.

* Corresponding author. Email: lauffen@mit.edu

要約

抗腫瘍壊死因子(抗TNF)治療抵抗性は、炎症性腸疾患(IBD)における主要な臨床課題である。これは、一部には、疾患部位、タンパク質レベルの機構の理解が不十分なためである。IBDマウスモデル由来のプロテオミクスデータが存在するが、データと表現型の不一致は、疾患の前臨床動物モデルから臨床コホートへのトランスレーションを混乱させる原因となる。マウスモデルと被験者間の種間およびトランスオーミックの不一致を克服するため、トランスレーション可能な成分回帰(TransComp-R)と呼ばれる手法を開発した。TransComp-Rは、マウスのプロテオミクスデータと患者の治療前トランスクリプトームデータを組み合わせて、マウスのデータで識別可能な、治療に対する患者の応答を予測できる分子的特徴を同定する。TransComp-Rモデルを調べることにより、抗TNF耐性結腸クローン病(cCD)と潰瘍性大腸炎(UC)の患者における活性化インテグリン経路シグナル伝達が明らかになった。検証に向けたステップとして、cCD患者の生検に関してシングルセルRNAシーケンス(scRNA-seq)を行い、公開されている免疫細胞プロテオミクスデータを分析して、抗TNF耐性に寄与する免疫細胞および腸細胞型を特徴付けた。ITGA1はT細胞で発現しており、これらの細胞と腸細胞型の相互作用は抗TNF療法への耐性と関連していることがわかった。われわれは、α1インテグリンサブユニットがヒト免疫細胞における抗TNF療法の有効性を媒介することを実験的に示した。したがって、TransComp-Rは、抗TNF療の耐性を克服するための潜在的な治療的関与とともにインテグリンシグナル伝達機構を同定した。われわれは、TransComp-Rが、関連する生物学的洞察をトランスレーション可能な形で提供する、モデル系と患者の間の種、分子、および表現型の不一致に対処するための一般化可能なフレームワークであることを提唱する。

Citation: D.K. Brubaker, M.P. Kumar, E.L. Chiswick, C.Gregg, A.Starchenko, P.N. Vega, A.N. Southard-Smith, A.J. Simmons, E. A. Scoville, L. A. Coburn, K. T. Wilson, K. S. Lau, D. A. Lauffenburger, An interspecies translation model implicates integrin signaling in infliximab-resistant inflammatory bowel disease. Sci. Signal. 13, eaay3258 (2020).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2020年8月4日号

Editor's Choice

好中球の群れを調整する

Research Article

種間トランスレーションモデルはインフリキシマブ耐性炎症性腸疾患にインテグリンシグナル伝達を関係付ける

コラーゲン受容体糖タンパク質VIが血小板に媒介されるβアミロイドの凝集を促進する

K+を感知する二成分制御系KdpDEのシグナル伝達機構に関する構造的洞察

最新のResearch Article記事

2021年1月5日号

ミトコンドリアDNAの変化がフマル酸ヒドラターゼ欠損腎がんにおける好気的解糖への不可逆的シフトの基礎にある

カンピロバクター・ジェジュニの化学受容器Tlp10は二峰性のリガンド結合ドメインと複数のクラスの化学エフェクターへの特異性を持つ

2020年12月22日号

Akt1-CREB経路の活性化によりRNF146発現が促進され、PARP1を介する神経細胞死が抑制される

2020年12月15日号

Aβオリゴマーはアルツハイマー病モデルマウスにおいて病態生理学的なmGluR5シグナル伝達を性選択的に誘導する

TGF-βシグナル伝達におけるSMAD2による転写コアクチベーター認識の構造的基盤