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毎日のアルコール摂取は異常なシナプス剪定を引き起こしてシナプスの消失と不安様行動をもたらす

Daily alcohol intake triggers aberrant synaptic pruning leading to synapse loss and anxiety-like behavior

Research Article

Sci. Signal. 22 Sep 2020:
Vol. 13, Issue 650, eaba5754
DOI: 10.1126/scisignal.aba5754

Renato Socodato1,*,†, Joana F. Henriques1,*, Camila C. Portugal1,*, Tiago O. Almeida1, Joana Tedim-Moreira1, Renata L. Alves1, Teresa Canedo1,2, Cátia Silva1, Ana Magalhães1, Teresa Summavielle1,†, and João B. Relvas1,2,†

  1. 1 Instituto de Investigação e Inovação em Saúde and Instituto de Biologia Molecular e Celular, Universidade do Porto, 4200-135 Porto, Portugal.
  2. 2 Department of Biomedicine, Faculty of Medicine, University of Porto, 4200-319 Porto, Portugal.

† Corresponding authors. Email: renato.socodato@ibmc.up.pt (R.S.); tsummavi@ibmc.up.pt (T.S.); jrelvas@ibmc.up.pt (J.B.R.).

* These authors contributed equally to this work.

要約

アルコールの乱用は、世界中で何百万人もの人々の生活に有害に影響している。ヒトのアルコール乱用者と動物のアルコール依存症モデルでは、シナプス伝達とミクログリア機能の欠損が高頻度でみられる。本稿でわれわれは、プロトコールに従って雄マウスで慢性的な過飲をシミュレートすると、前頭前野で異常なシナプス剪定と興奮性シナプスの大幅な消失が引き起こされ、それによって不安様行動が促進されることを明らかにした。機構的には、アルコールを摂取させると、キナーゼSrc、その後に続く転写因子NF-κBの活性化、結果的に引き起こされる炎症性サイトカインTNFの産生に依存する形で、ミクログリアの貪食能が亢進された。ミクログリアにおけるSrcの活性化またはTNFの産生の薬理学的な遮断、Tnfの遺伝子欠損、またはミクログリアの条件的欠損によって、異常なシナプス剪定は減弱され、それによって、アルコールによる神経と行動への作用が阻止された。これらのデータは、アルコールの乱用に応答して、ミクログリアによる興奮性シナプスの異常な剪定がシナプス伝達を妨害する可能性を示唆している。

Citation: R. Socodato, J. F. Henriques, C. C. Portugal, T. O. Almeida, J. Tedim-Moreira, R. L. Alves, T. Canedo, C. Silva, A. Magalhães, T. Summavielle, J. B. Relvas, Daily alcohol intake triggers aberrant synaptic pruning leading to synapse loss and anxiety-like behavior. Sci. Signal. 13, eaba5754 (2020)

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