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MCL1のELP依存的発現はトリプルネガティブ乳がん細胞においてEGFR阻害に対する耐性を促進する

ELP-dependent expression of MCL1 promotes resistance to EGFR inhibition in triple-negative breast cancer cells

Research Article

Sci. Signal. 17 Nov 2020:
Vol. 13, Issue 658, eabb9820
DOI: 10.1126/scisignal.abb9820

Peter Cruz-Gordillo1,*, Megan E. Honeywell1,*, Nicholas W. Harper1, Thomas Leete1, and Michael J. Lee1,2,†

  1. 1 Program in Systems Biology, University of Massachusetts Medical School, Worcester MA 01605, USA.
  2. 2 Program in Molecular Medicine, Department of Molecular, Cell, and Cancer Biology (MCCB), University of Massachusetts Medical School, Worcester MA 01605, USA.

† Corresponding author. Email: michael.lee@umassmed.edu

* These authors contributed equally to this work.

要約

がんの標的治療薬は一般に、腫瘍細胞の成長と生存が特定のタンパク質の活性に依存する現象である「がん遺伝子依存性」を利用する。しかしながら、がん遺伝子を標的とした治療法の有効性は大幅に異なる。たとえば、上皮成長因子受容体(EGFR)シグナル伝達の標的化は、一部の非小細胞肺がん(NSCLC)では効果的であるのに対し、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)では効果的ではないが、これらのがんはEGFR活性の同程度の増加を示す。われわれは、ゲノム規模CRISPR-Cas9遺伝子ノックアウトスクリーニングを用いて、Elongator(ELP)複合体が、抗アポトーシスタンパク質Mcl-1の合成を促進することにより、TNBC細胞でのEGFR阻害剤エルロチニブに対する非感受性を媒介することを見出した。ELPタンパク質を枯渇させると、EGFR阻害に依存した様式でアポトーシス細胞死が促進された。遺伝的に多様な一連のTNBC細胞において、Mcl-1の薬理学的阻害は、EGFR阻害と協同した。これらの知見は、EGFRシグナル伝達に対するTNBCの「依存症」がELP複合体によって隠されており、TNBCにおけるEGFR阻害剤に対する耐性がMcl-1を同時標的化することによって克服される可能性があることを示している。

Citation: P. Cruz-Gordillo, M. E. Honeywell, N. W. Harper, T. Leete, M. J. Lee, ELP-dependent expression of MCL1 promotes resistance to EGFR inhibition in triple-negative breast cancer cells. Sci. Signal. 13, eabb9820 (2020).

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