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mTORC2は保存されたTOR相互作用モチーフのリン酸化によってPKCおよびAktの活性を調節する

mTORC2 controls the activity of PKC and Akt by phosphorylating a conserved TOR interaction motif

Research Article

Science Signaling 13 Apr 2021:
Vol. 14, Issue 678, eabe4509
DOI: 10.1126/scisignal.abe4509

Timothy R. Baffi1,2, Gema Lordén1, Jacob M. Wozniak1,2,3, Andreas Feichtner4, Wayland Yeung5,6, Alexandr P. Kornev1, Charles C. King1, Jason C. Del Rio1,2, Ameya J. Limaye7, Julius Bogomolovas8, Christine M. Gould1,2, Ju Chen8, Eileen J. Kennedy7, Natarajan Kannan5,6, David J. Gonzalez1,3, Eduard Stefan4, Susan S. Taylor1,9, Alexandra C. Newton1*

  1. 1 Department of Pharmacology, University of California at San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.
  2. 2 Biomedical Sciences Graduate Program, University of California at San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.
  3. 3 Skaggs School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, University of California at San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.
  4. 4 Institute of Biochemistry and Center for Molecular Biosciences, University of Innsbruck, Innsbruck A-6020, Austria.
  5. 5 Institute of Bioinformatics, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
  6. 6 Department of Biochemistry and Molecular Biology, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
  7. 7 Department of Pharmaceutical and Biomedical Sciences, College of Pharmacy, University of Georgia, Athens, GA 30602, USA.
  8. 8 Department of Medicine, University of California at San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.
  9. 9 Department of Chemistry and Biochemistry, University of California at San Diego, La Jolla, CA 92093, USA.

* Corresponding author. Email: anewton@health.ucsd.edu

要約

複合体mTORC2については、AGCキナーゼ群の重要な制御スイッチである疎水性モチーフのリン酸化を調節するキナーゼであることは受け入れられているが、mTORがこの疎水性モチーフを直接リン酸化するのかどうかはまだ議論の余地がある。本稿でわれわれは、mTORによるリン酸化部位を同定し、TOR相互作用モチーフ(TIM、F-x3-F-pT)と名付けた。このTIMのリン酸化が、PKCおよびAktの疎水性モチーフのリン酸化とキナーゼ活性を調節する。TIMは、mTORC2依存性AGCキナーゼ群で不変のモチーフであり、進化的に保存され、mTORC2の構成要素と共進化してきた。Akt1およびPKCβIIのTIMに変異が生じると、活性化ループと疎水性モチーフのリン酸化が損なわれることによって、細胞のキナーゼ活性が消失した。mTORC2はin vitroでPKCのTIMを直接リン酸化し、このリン酸化イベントはマウス脳内でも検出された。mTORC2欠損細胞でPDK1を過剰発現させると、PKCおよびAktの内因性触媒活性に依存した機構によって、PKCおよびAktの疎水性モチーフのリン酸化が回復したことから、mTORC2はPDK1によるリン酸化段階を促進し、それが自己リン酸化を可能にすることが明らかになった。構造解析では、TIM含有ヘリックスによってPKCのホモ二量体化が駆動されることが明らかになり、生物物理学的近接解析では、新たに合成された非リン酸化PKCが細胞内で二量体を形成することが示された。さらに、ステープル(架橋)ペプチドによって二量体界面を欠損させると、疎水性モチーフのリン酸化が促進された。これらのデータは、mTORC2がTIMのリン酸化を介して新生PKCを二量体化から解放し、PDK1を動員して活性化ループをリン酸化し、分子内の疎水性モチーフの自己リン酸化を引き起こすというモデルを支持している。TIMのリン酸化と、PKCの調節におけるその役割の同定は、mTORC2によるAGCキナーゼ調節の基礎をもたらすものである。

Citation: T. R. Baffi, G. Lordén, J. M. Wozniak, A. Feichtner, W. Yeung, A. P. Kornev, C. C. King, J. C. Del Rio, A. J. Limaye, J. Bogomolovas, C. M. Gould, J. Chen, E. J. Kennedy, N. Kannan, D. J. Gonzalez, E. Stefan, S. S. Taylor, A. C. Newton, mTORC2 controls the activity of PKC and Akt by phosphorylating a conserved TOR interaction motif. Sci. Signal. 14, eabe4509 (2021).

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