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TSHZ2はEGFによって調節される腫瘍抑制因子であり、細胞質分裂制御因子PRC1に結合して転移を抑制する

TSHZ2 is an EGF-regulated tumor suppressor that binds to the cytokinesis regulator PRC1 and inhibits metastasis

Research Article

Science Signaling 22 Jun 2021:
Vol. 14, Issue 688, eabe6156
DOI: 10.1126/scisignal.abe6156

Mary L. Uribe1, Maik Dahlhoff2, Rajbir N. Batra3,4, Nishanth B. Nataraj1, Yuya Haga1,5, Diana Drago-Garcia1, Ilaria Marrocco1, Arunachalam Sekar1, Soma Ghosh1†, Itay Vaknin1, Sacha Lebon1, Lior Kramarski1, Yasuo Tsutsumi5,6, Inpyo Choi7, Oscar M. Rueda3,8, Carlos Caldas3, Yosef Yarden1*

  1. 1 Department of Biological Regulation, Weizmann Institute of Science, Rehovot 76100, Israel.
  2. 2 Institute of in vivo and in vitro Models, University of Veterinary Medicine Vienna, 1210 Vienna, Austria.
  3. 3 Department of Oncology and Cancer Research UK Cambridge Institute, Li Ka Shing Centre, University of Cambridge, Cambridge CB2 0RE, UK.
  4. 4 Division of Cancer Epigenomics, German Cancer Research Center (DKFZ), 69120 Heidelberg, Germany.
  5. 5 Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Osaka University, Osaka 565-0871, Japan.
  6. 6 Global Center for Medical Engineering and Informatics, Osaka University, Osaka 565-0871, Japan.
  7. 7 Immunotherapy Research Center, Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology (KRIBB), Daejeon 306-809, South Korea.
  8. 8 MRC Biostatistics Unit, University of Cambridge, Forvie Site, Robinson Way, Cambridge CB2 0RE, UK.

* Corresponding author. Email: yosef.yarden@weizmann.ac.il

† Present address: Division of Cancer Medicine, Department of Head & Neck and Thoracic Oncology, MD Anderson Cancer Center, University of Texas, Texas Medical Center, Houston, 77030 TX, USA.

要約

マイトジェン(分裂促進因子)に対する初期の転写反応はよく特徴づけられているが、その後のイベントについてはあまり特徴づけられていない。本稿でわれわれは、上皮増殖因子(EGF)で長期処理した乳房細胞において遅延性の下方制御が認められる遺伝子(DDG)を複数同定した。これらDDGの発現量は、乳房腫瘍では低く、予後と相関した。いくつかのDDGにコードされているタンパク質は、腫瘍性タンパク質に直接結合して不活性化させることから、腫瘍抑制因子として機能している可能性がある。転写因子teashirtジンクフィンガーホメオボックス2(TSHZ2)はDDGの1つにエンコードされており、われわれはマウスにおいて、TSHZ2を過剰発現させると腫瘍の増殖と転移が抑制され、乳腺の発達が促進されることを明らかにした。TSHZ2遺伝子は、乳がんにおいて高い頻度で増幅されている遺伝子座(20q13.2)に局在するが、われわれは、TSHZ2遺伝子のプロモーターの過剰メチル化が患者におけるTSHZ2発現の下方制御と相関することを見出した。哺乳類細胞を用いた酵母ツーハイブリッド法とタンパク質断片相補性アッセイによって、TSHZ2がPRC1/Ase1、サイクリンB1、および細胞質分裂を調節するその他のタンパク質を含有する多タンパク質複合体の核をなすことが示された。PRC1は有糸分裂の主要なドライバーであり、TSHZ2は、サイクリン依存性キナーゼによって媒介されるPRC1の抑制性リン酸化を促進した。さらに、TSHZ2は、腫瘍抑制性転写因子p53と同様に、PRC1プロモーターから始まる転写を阻害した。われわれの知見は、EGFに対する転写反応を特徴づけるグループとしてDDGを認識することによって、腫瘍抑制因子グループを見出し、細胞周期制御におけるTSHZ2の役割を明らかにするものである。

Citation: M. L. Uribe, M. Dahlhoff, R. N. Batra, N. B. Nataraj, Y. Haga, D. Drago-Garcia, I. Marrocco, A. Sekar, S. Ghosh, I. Vaknin, S. Lebon, L. Kramarski, Y. Tsutsumi, I. Choi, O. M. Rueda, C. Caldas, Y. Yarden, TSHZ2 is an EGF-regulated tumor suppressor that binds to the cytokinesis regulator PRC1 and inhibits metastasis. Sci. Signal. 14, eabe6156 (2021).

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