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受容体型チロシンキナーゼシグナル伝達のリンパ特異的細胞内調節はリンパ管の伸展と機能を改善する

Lymphatic-specific intracellular modulation of receptor tyrosine kinase signaling improves lymphatic growth and function

Research Article

Science Signaling 10 Aug 2021:
Vol. 14, Issue 695, eabc0836
DOI: 10.1126/scisignal.abc0836

Raghu P. Kataru1*, Jung Eun Baik1, Hyeung Ju Park1, Catherine L. Ly1, Jinyeon Shin1, Noa Schwartz2, Theresa T. Lu2,3, Sagrario Ortega4, Babak J. Mehrara1

  1. 1 Department of Surgery, Division of Plastic and Reconstructive Surgery, Memorial Sloan Kettering Cancer Center (MSKCC), New York, NY 10065, USA.
  2. 2 Autoimmunity and Inflammation Program and Rheumatology, Hospital for Special Surgery, New York, NY 10021, USA.
  3. 3 Department of Microbiology and Immunology, Weill Cornell Medicine, New York, NY 10021, USA.
  4. 4 Transgenic Mice Unit, Biotechnology Programme, Spanish National Cancer Research Center (CNIO), Madrid, 20829, Spain.

* Corresponding author. Email: katarur@mskcc.org

要約

リンパ管新生成長因子の外因性投与は、病態生理学におけるリンパ機能の変化を研究するために広く用いられている。しかしながら、この手法では、オフターゲット効果が発生する可能性があり、それにより矛盾するデータが生成される。この問題を回避するため、Vegfr3プロモーターを用いてリンパ管内皮細胞(LEC)でCre-loxの発現を誘導することにより脂質ホスファターゼPTENを条件付きノックアウトし、細胞内VEGF-Cシグナル伝達を調節した。PTENは、VEGF-CによるVEGFR3の活性化の下流効果を阻害する細胞内ブレーキである。成体マウスにおけるCre-lox組換えの活性化は、リンパ管新生成長因子の産生とは独立したLEC増殖により、機能的なリンパ管ネットワークの拡大をもたらした。さらに、VEGF-C注射により誘発されたリンパ管新生と比較して、LECPTEN個体は、無傷の細胞間結合をもつ成熟した非漏出性リンパ管を有し、局所組織炎症が減少していた。最後に、野生型またはVEGF-Cを注射したマウスと比較して、LECPTEN個体は炎症応答を解消する能力が向上していた。われわれの発見は、リンパ管新生の細胞内調節が機能的なリンパネットワークを誘導するのに効果的であり、オフターゲット炎症作用を持たないことを示している。

Citation: R. P. Kataru, J. E. Baik, H. J. Park, C. L. Ly, J. Shin, N. Schwartz, T. T. Lu, S. Ortega, B. J. Mehrara, Lymphatic-specific intracellular modulation of receptor tyrosine kinase signaling improves lymphatic growth and function. Sci. Signal. 14, eabc0836 (2021).

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