• ホーム
  • Hippoシグナル伝達経路エフェクターYAPは唾液腺の損傷後の再生を促進する

Hippoシグナル伝達経路エフェクターYAPは唾液腺の損傷後の再生を促進する

The Hippo signaling pathway effector YAP promotes salivary gland regeneration after injury

Research Article

SCIENCE SIGNALING
7 Dec 2021 Vol 14, Issue 712
DOI: 10.1126/scisignal.abk0599

Cecilia Rocchi1,2,†, Davide Cinat1,2,‡, Paola Serrano Martinez1,2,‡,§, Anne L. Jellema-de Bruin1,2, Mirjam Baanstra1,2, Uilke Brouwer1,2, Cinthya del Angel Zuivre1, Hein Schepers1, Ronald van Os3, Lara Barazzuol1,2,*, Robert P. Coppes1,2,*

  1. 1 Department of Biomedical Sciences of Cells and Systems, University Medical Center Groningen, University of Groningen, Groningen 9713 AV, Netherlands.
  2. 2 Department of Radiation Oncology, University Medical Center Groningen, University of Groningen, Groningen 9700 RB, Netherlands.
  3. 3 European Research Institute for the Biology of Ageing, University Medical Center Groningen, University of Groningen, Groningen 9713 AV, Netherlands.

* Corresponding author. Email: r.p.coppes@umcg.nl (R.P.C); l.barazzuol@umcg.nl (L.B.)

† Present address: Centre for Regenerative Medicine, Institute for Regeneration and Repair, The University of Edinburgh, Edinburgh BioQuarter, 5 Little France Drive, Edinburgh, EH16 4UU, UK.

‡ These authors contributed equally to this work.

§ Present address: Ocular Angiogenesis Group, Departments of Ophthalmology and Medical Biology, Amsterdam University

要約

唾液腺は頭頸部がんの放射線治療により損傷を受け、放射線誘発性の唾液分泌減少や口内乾燥に至ることが多く、これらは永続する場合がある。今回われわれは、唾液腺の再生応答におけるYAPの中心的役割を特定した。Hippoシグナル伝達経路の活性化により、YAPのリン酸化が阻害され、その核移行と転写活性が生じる。外科的結紮により唾液腺損傷を誘発したマウスと、唾液腺由来オルガノイドを用いて、唾液腺上皮におけるYAPの核移行が、恒常状態と再生時とで動的に変化することを見出した。局所損傷は、唾液を産生する腺房細胞ではYAPの核移行に影響を及ぼさなかったが、唾液を運ぶ導管細胞ではYAPの核内集積を引き起こした。導管細胞は恒常的条件下や損傷部位から遠位の非再生部分では主として静止状態にあったが、損傷によりその増殖も刺激され、したがって唾液腺の再生が可能になった。YAPを過剰発現させる、または上流のHippo経路キナーゼの阻害によりYAPの核移行を促進すると、マウスおよびヒト唾液腺細胞は、照射を受けたヒト細胞も含めて、in vitroで分葉したオルガノイドを形成する能力が高まった。われわれの結果では、唾液腺導管細胞におけるYAP駆動性の再生プログラムが特定されており、このプログラムは、唾液腺の放射線誘発損傷後の再生を促進するために利用できる可能性がある。

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2021年12月7日号

Editors' Choice

抗腫瘍免疫を狡猾に回避する

Research Article

内皮細胞におけるSTAT3-YAP/TAZシグナル伝達は腫瘍の血管新生を促進する

Hippoシグナル伝達経路エフェクターYAPは唾液腺の損傷後の再生を促進する

最新のResearch Article記事

2024年7月16日号

ヒト単球ではグルコース-酸素の欠乏がHMGCR機能とRac1のプレニル化を抑制し、NLRP3インフラマソームを活性化している

2024年7月16日号

Kv1.3誘導性過分極はカポジ肉腫関連ヘルペスウイルスの効率的な溶解複製に必要である

2024年7月9日号

潜在型細胞外マトリックス複合体からのTGF-β1放出を阻害する抗体が腎線維化の進行を軽減する

2024年7月2日号

改変ミニGタンパク質は対応するGPCRの内在化を妨げ、下流の細胞内シグナル伝達を阻害する

2024年7月2日号

YAPはTEAD–NF-κB複合体を抑制して淡明細胞型腎細胞がんの成長を阻害する