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NAADP結合タンパク質JPT2およびLSM12によって媒介される二孔チャネルの収束性活性化
Convergent activation of two-pore channels mediated by the NAADP-binding proteins JPT2 and LSM12
SCIENCE SIGNALING
22 Aug 2023 Vol 16, Issue 799
[DOI: 10.1126/scisignal.adg0485]
Gihan S. Gunaratne1, Eugen Brailoiu2, Sushil Kumar1, Yu Yuan3, James T. Slama4, Timothy F. Walseth5, Sandip Patel3, Jonathan S. Marchant1, *
- 1 Department of Cell Biology, Neurobiology and Anatomy, Medical College of Wisconsin, 8701 Watertown Plank Road, Milwaukee, WI 53226, USA.
- 2 Center for Substance Abuse Research and Department of Neural Sciences, Lewis Katz School of Medicine at Temple University, Philadelphia, PA 19140, USA.
- 3 Department of Cell and Developmental Biology, University College London, Gower Street, London WC1E 6BT, UK.
- 4 Department of Medicinal and Biological Chemistry, University of Toledo College of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, 3000 Arlington Avenue, Toledo, OH 43614, USA.
- 5 Department of Pharmacology, University of Minnesota Medical School, 312 Church St., Minneapolis, MN 55455, USA.
* Corresponding author. Email: jmarchant@mcw.edu
Editor's summary
セカンドメッセンジャーNAADPは、エンドソームおよびリソソーム上の二孔チャネル(TPC)の開口を間接的に刺激し、これらの酸性細胞小器官からのCa2+の放出を引き起こす。Gunaratneらは、NAADP結合タンパク質JPT2およびLSM12が両方とも哺乳動物細胞でNAADPによって誘発されるCa2+放出に必要であり、TPCと相互作用することを発見した。JPT2とLSM12は、TPCに依存する過程であるエンドリソソームを介したシュードウイルスの細胞内輸送にも寄与した。これらの発見は、JPT2およびLSM12を、NAADPによって誘発されるTPCの開口を媒介する非重複因子として同定した。—Annalisa M. VanHook
要約
セカンドメッセンジャーのニコチン酸アデニンジヌクレオチドリン酸(NAADP)は、細胞小器官エンドソームおよびリソソーム上の二孔チャネル(TPC)を活性化することにより、エンドソームおよびリソソームからのカルシウムイオン(Ca2+)放出を引き起こす。NAADPは、TPCに直接結合するのではなく、TPC複合体に対するNAADPの感受性を間接的に与えるタンパク質と結合する。われわれは、NAADP結合タンパク質であるJupiter微小管結合ホモログ2(JPT2)およびSm様タンパク質12(LSM12)がヒト細胞におけるNAADP-TPC- Ca2+シグナル伝達に寄与するかどうか、またどのように寄与するかを調べた。生化学的および機能的解析により、組換えJPT2およびLSM12は両方とも高い親和性でNAADPに結合し、内因性JPT2およびLSM12は独立してTPC1およびTPC2と結合することが明らかになった。ノックアウトおよびレスキュー解析に基づき、両方のNAADP結合タンパク質がNAADPによって誘発されるCa2+シグナル伝達を支持するのに必要であり、偽型コロナウイルス粒子のエンドリソソーム輸送に寄与することがわかった。これらのデータは、NAADP結合タンパク質JPT2およびLSM12がNAADPによって誘発されるCa2+放出とTPCを介した機能を収束性に制御していることを明らかにする。