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マイコバクテリアが感染したマクロファージのアルギニン利用は自己分泌‐傍分泌サイトカインシグナル伝達に依存する

Arginine Usage in Mycobacteria-Infected Macrophages Depends on Autocrine-Paracrine Cytokine Signaling

Research Article

Sci. Signal., 17 August 2010
Vol. 3, Issue 135, p. ra62
[DOI: 10.1126/scisignal.2000955]

Joseph E. Qualls1,2, Geoffrey Neale3, Amber M. Smith1,2, Mi-Sun Koo4, Ashley A. DeFreitas1,2, Huiyuan Zhang5, Gilla Kaplan4, Stephanie S. Watowich5,6, and Peter J. Murray1,2*

1 Department of Infectious Diseases, St. Jude Children’s Research Hospital, Memphis, TN 38105, USA.
2 Department of Immunology, St. Jude Children’s Research Hospital, Memphis, TN 38105, USA.
3 Hartwell Center for Bioinformatics and Biotechnology, St. Jude Children’s Research Hospital, Memphis, TN 38105, USA.
4 Public Health Research Institute Center, University of Medicine and Dentistry of New Jersey, Newark, NJ 07103, USA.
5 Department of Immunology and Center for Cancer Immunology Research, University of Texas M. D. Anderson Cancer Center, Houston, TX 77030, USA.
6 University of Texas Graduate School of Biomedical Sciences, Houston, TX 77030, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: peter.murray@stjude.org

 

要約:マクロファージによって産生される一酸化窒素(NO)は、宿主組織と侵入病原体にとって有毒であり、宿主 細胞毒性を抑制するためにはその調節が不可欠である。マクロファージのアルギナーゼ1(Arg1)は、NO合成酵素と競合して、これら両タイプの酵素の共 通の基質であるアルギニンを獲得し、NO産生を抑制する。2つのシグナル伝達経路が、マクロファージにおけるArg1の産生を制御する。Toll様受容体 のアダプタータンパク質であるミエロイド分化マーカー88(MyD88)に依存する1つ目の経路は、細胞内感染時にArg1の発現を誘導する。一方、シグナル伝達性転写因子6(STAT6)に依存するもう1つの経路は、別の経路で活性化されたマクロファージにおけるArg1の発現に必要である。われわれは、マイコバクテリアが感染したマクロファージが、自己分泌‐傍分泌様式でArg1の発現を誘導するインターロイキン-6(IL-6)、IL-10、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などの可溶性因子を産生することを見いだした。Arg1の発現は、Arg1への細胞固有のMyD88シグナル伝達ではなく、MyD88に依存したこれらのサイトカインの産生によって制御された。本研究によって、マイコバクテリア感染後にArg1の発現を誘導するMyD88依存性経路にはSTAT3が必要であること、および周囲の非感染マクロファージにおけるArg1の誘導産生によって、この経路が肉芽腫に免疫抑制性の微小環境を発生させる可能性があることが明らかとなった。

J. E. Qualls, G. Neale, A. M. Smith, M.-S. Koo, A. A. DeFreitas, H. Zhang, G. Kaplan, S. S. Watowich, P. J. Murray, Arginine Usage in Mycobacteria-Infected Macrophages Depends on Autocrine-Paracrine Cytokine Signaling. Sci. Signal. 3, ra62 (2010).

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